梅棹忠夫『山をたのしむ』(山と渓谷社)が上梓された。ここ15年ほどの間に書かれたエッセイを中心とした本である。
おそるべき知的生産力。米寿の記念シンポジウムがあったのが、ちょうど1年前。それをまとめた『梅棹忠夫に挑む』が、半年後の年末に出て、そのスピードに感心したが、この本はそれからまた半年である。民博の館長時代、次々と本が出て「月刊ウメサオ」と言われたそうだが、90才を目前にして(ご本人はまだ80代だと威張っていらっしゃるとか)、なお年2回刊とは・・・
この本では、「山が原点」という熱い思いがほとばしる、ビールじゃないけれどキレがあるのにコクがある(=わかりやすいのに味わい深い)文章でつづられている。
ところが、そんな中に、突然、小山修三が現れる。すいはくの館長になって2年目に開催された「足とはきもの」展(2005)での特別対談「わかき日の山をかたる」の記録、そしてトリの「山と探検と学問と」の聞き手として。すいはく名物カンチョー乱入そのままの乱入ぶりだけど、それを読んでいると、ざっくばらんなカンチョーが質問することで、梅棹さんの言わんとすることがいっそうよくわかるというシカケになっている。(つまり、いつものカンチョーと同じ!)
まあ、おひとつぜひ、読んでみてくださいませ。
(こぼら)
コメント
通勤読書のねたが切れたところ。
読んでみたいなぁ