昨年12月、東佐井寺小学校の4年生がすいはくに「ペットボトルの蓋をあつめて、外国の子どもたちにワクチンをおくる運動をしています、博物館に蓋をあつめる箱を置かせてください」といって来てくれたことは、以前ブログで紹介しました。
その東佐井寺小学校に、今度はカンチョーが訪ねていきました。この活動は4年生が取り組んでいるそうです。この日はまだ冬休み中だったので子どもたちの姿はみえませんでしたが、玄関前に活動のようすがわかるコーナーが設けられていました。
4年生担任の先生が学級通信を見せてくださいました。そこには、子どもたちがカンチョーを訪ねた日のことを書いた作文が載っていました。(抜粋でご紹介します。)
『私は、ずっと前に○さんと遊んだことがあります。その時に、しばふ公園のし金山の方に行きました。・・・おまいりをして上に上がって行きました。そしてそこを出ると、○さんが、「あっ。そういえば博物館があったっけ。そこに、エコキャップBOX(注:こどもたちはペットボトルの蓋をあつめる箱のことをこう呼んでいます)を置かせてもらったらどーう?」と言ったので、私は、「あーーーー本当だ!それいいね!」ということで、決まりました。でも、言って、「OK」というきょかをもらわないと始まらないので、行くことになりました。
そして、言う時になって、きんちょうしてきました。・・・
でも、思い切って話してみると、OKをもらうことができたのです。
博物館を出て、キャーキャーうれしくて言ってしまいました。その後、すごくうれしかったから、自転車で博物館の前をグルグル回りました。そしてしばふ公園に行きました。そして、友達に「何でそんなにニヤニヤしているの?」と言われました。そこで、「ないしょ。明日になったらわかること。」と言いました。友達はそれ以上何も言わず、「ふーん。」と言いました。先生がそこにいたら(早く言いたいな)と思いました。「OK」もらえてよかった。』
『12月9日、博物館に置かせてもらうエコキャップBOXができあがったので、それを持って、もう一度博物館に行きました。・・・』
『・・・◇さんと私で「館長さん、覚えてるかなぁ。」と言っていました。「たぶん、覚えててくれると思うけどなぁ。」と話していました。しばらく待つと、やっと来てくれました。館長さんは、思ったより元気でした。そこで「私たちの事、覚えていますか?」と聞くと、「覚えていますよ。」と言ったので、(よかったなぁ)と思いました。・・・』
『・・・自動販売機のところに置かせてもらうことになり、エコキャップ新聞も、博物館で働いている人が、「そのBOXのうらにダンボールを切ってはりつけて、新聞をはったらどうですか?」といって、箱の裏側に貼るのを手伝ってくれました。・・・』
『・・・「いつ取りに来ますか?」と聞かれて、「たまったら取りに来ます。でも、二月ぐらいにトラックがエコキャップを取りに来るのです。新四年生がやると言ったら続けるので、お願いします」と言いました。最後に大きな声で「ありがとうございまーす!」と言って帰って行きました。(たまるといいなぁ)と思いました。』
これらの作文に対する先生の講評が、また、とてもいいのです。
『・・・遊んでいる時にエコキャップのことがうかぶのは、つねにエコキャップのことが頭の中にあるということです。すごいです。二人に大きな大きな花丸をあげたいです。・・・』
『・・・行動力がすばらしいと思います。勇気を出してお願いに行った後、ボックスを作り、エコキャップ新聞と一緒に持っていって置かせてもらったのですね。・・・○さんと◇さんは、今回のことをきっといつまでも覚えていることでしょう。大人になっても忘れず、覚えているかもしれません。すばらしい!』
子どもたちの積極的な行動を温かい目で見守っていらっしゃることがよくわかりますね。
「市民に開かれた博物館」をめざしているカンチョーは、博物館がこんなふうに地域や学校の活動を支援したり、つないだりする役割を果たしていることに、大変感激して帰ってきて、今夏の自然展ではぜひ「子ども委員会」をつくったり、青少年フォーラムなど、小・中学生や高校生が中心となった活動が展開されるといいなあと語っていました。若い力に期待しています!(こぼら)
コメント
「すごくうれしかったから、自転車で博物館の前をグルグル回りました」・・・私もうれしくて、涙が出そうです。スパッと行動にうつせた思いのつよさ、カンチョーにお願いしにいったふるえるような緊張感。カンチョーの笑顔に出会って快くOKをもらった時の達成感。どこかに残っているだろうか。10歳のころの私のキモチ。
子どもの感性の鋭さ、ストレートに論理を通そうとする態度に涼やかさをかんじます。あの時、カンチョーは適等に対応したのですが、あの子らには、あんなドラマ(緊張、興奮、喜び)があったのですね。老人は、「最近のワカイヤツラは」と言うのですが、ワカイヤツラは彼らなりに今をよくしようと、力を尽くしているのですね。かれらの未来が明るいことを信じたいと思います。