20世紀のマンガ雑誌

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現在の中高年層以降の世代で、マンガ雑誌を一度も手にしたことがない人間はめずらしいのではないでしょうか。学校や友だちの部屋で、喫茶店や病院の待合室で、パラパラとマンガ雑誌をめくってみた経験のある人は多いでしょう。

そのマンガ雑誌の変遷をみてみましょう。

1960年以前にあったおもなマンガ雑誌は、「少年」、「漫画少年」、「少年画報」、「なかよし」、「りぼん」、「週刊少年マガジン」、「週刊少年サンデー」でした。60年代初期に創刊されたのが「週刊少女フレンド」で、誕生年はじつは千里ニュータウンとおなじ1963年です。

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その後60年代後半には「少年キング」、「週刊マーガレット」、「月刊漫画ガロ」、「週刊漫画アクション」、「少年ジャンプ」、「少女コミック」。70年代に入ると「ビックコミック」、「少年チャンピオン」、「花とゆめ」、「プリンセス」、「コロコロコミック」、「ヤングコミック」などの創刊がつづきます。いまもなじみのある多くの少年・少女マンガ雑誌が、80年代までに現れていたことがみてとれます。

80年代に入ると、雑誌の傾向がすこし変わってきます。「ヤングマガジン」、「ビックコミックスピリッツ」、「モーニング」、「WINGS」、「ASUKA」、「アフターヌーン」、「ビックコミックスペリオール」、「ヤングサンデー」――その多くは、大人の男性むけのマンガ雑誌です。小さなころからふつうにマンガを読んで育った「かつての少年」たちがターゲットになっていることがわかります。

90年代は週刊少年マンガ誌の黄金期で、「週刊少年ジャンプ」は94年に史上最高の発行部数653万部を記録しました。朝日新聞の発行部数826万部と比較すると、この数字がどれだけ驚異的なものか実感できるのではないでしょうか。現在はマンガ雑誌は一時ほどのいきおいはありませんが、それでも「週刊少年ジャンプ」は265万部、「週刊少年マガジン」は237万部を発行しています(’05)。

読み捨てられるのが前提の雑誌。けれどむかし胸をワクワクさせて読んだマンガは、いまもあなたの心にのこっているのではないでしょうか。「千里ニュータウン展」での展示物も、そのほとんどはかつて身近にあったもの・時代の流れに埋没してゆくものたちです。モノをみてモノにふれることで、当時の記憶をよみがえらせたり、知らない時代の暮らしぶりをながめたり――この展示をつうじて、さまざまな世代のかたが自分なりの楽しみかたを発見していただければと願っています。

(by ゆみ)

コメント

  1. てつ より:

    少年ジャンプ 思い出すのは「トイレット博士」 で・・・僕らの中学時代 少年マガジン連載 小林まことの「1 2 の三四郎」こんなはまるまんがは 未だかつてない(^_^; 登場人物の 岩清水が 「眠気覚ましに 寝てくるわ」が 今でも 使いたくなる 名言 かも?(^^ゞ

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