「千里ニュータウン展」には、ニュータウンの計画と開発、まちの変化と成熟に関する展示などに合わせ、60年代の 様々な生活用品がたくさん展示されています。また、ある団地の一室 「南千里サテライト」は60年代の家具や生活具で埋め尽くされています。
子ども達はリモコンのないTVを珍しそうに 撫で回し、年配の観客からは、夫々の当時を 回想する楽しげな会話が聞こえてきます。
このように懐かしい「ものたち」が、むかしの記憶をひきだし、脳の活性化に大きな効果があることに注目したのが回想法です。この回想法を行う場として博物館を活用する動きが各地で始まり、博物館が高齢者福祉に貢献するプロジェクトとして注目されています。
先達は愛知県師勝町(平成18年3月20日合併し北名古屋市に)の博物館です。この取組みで興味深いのは 教育委員会と高齢福祉部門の予算を融合し、活用していることです。
吹田市でも江戸時代の民家を利用して 回想法に取組み始めていると聞きました。吹田市立博物館の常設展のなかにも昭和の懐かしい 「ものたち」が見られるコーナーをつくることを提案します。そうすれば、 千里市民の寿命は益々伸びるでしょうし、新しい博物館運動のメッカになると思います。
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師勝町の回想法の関連URLです。
興味深いことは教育委員会と高齢福祉部門の予算が融合して活用されているように思えることです。
回想法センター
~「旧加藤家住宅」内に、思い出ふれあい事業の拠点となる回想法センターが、平成14年11月1日竣工しました。
http://www.town.shikatsu.aichi.jp/%7Ecenter08/kaisou/05_center.html
思い出ふれあい(回想法)事業
http://www.town.shikatsu.aichi.jp/%7Ecenter08/benri/kaisouhou.html
師勝町と回想法との関わり
~師勝町歴史民俗資料館は、昭和史の日常生活用具の収集・保存・展示に努めており、全国から多くの視察者があり、「昭和日常博物館」と呼ばれるようになっています。その来館者は一同に懐かしさに浸り、思い出話が沸き起こって、回想法が自然に実践されている懐旧の場ともなっています。
特に平成11年には「ナツカシイってどんな気持ち~ナツカシイをキーワードに心の中を探る」と題して企画展を行い、回想法と収蔵物の新たな関わりを提言したり、平成13年3月には師勝町総合福祉センターもえの丘で、「幼かった頃」と題し、懐かしい自動車や教科書等を展示した企画展を催すなど、来館者、デイサービス利用者の記憶を刺激しました。
~また、師勝町には旧加藤家住宅があり、明治時代から昭和前期の生活様式をよく残しています。そこで、この旧加藤家を活用することにより、回想法の場としての役割を充分担える有用な資源と考えています。
http://www.town.shikatsu.aichi.jp/~center08/kaisou/02_kaisouhou.html
師勝町歴史民俗資料館『昭和日常博物館』の試み
http://www.town.shikatsu.aichi.jp/%7Ebunka17/rekimin/kokoromi.html
(by市民委員 加福 共之)
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