千里ニュータウン展・付録の中身(2)

画像

ニュータウン模型と心の地図

40年前、このNT模型は、今の南千里センターに置いてありました。まだ小学校入学前だったので、背が低く、自分の家はどこにあるか探すのに、抱きかかえてもらわないと見えませんでした。家がどこにあるかわかっても、やっぱり見たくて、センターに行くたびに、見たいよーと、せがんで抱っこしてもらいました。
東側の道路から2軒目、だけど反対側の道から勘定すると、足りなくなる・・・戸数が正確につくられていないのが、子供心にもちょっぴり不満でしたけれど、空から眺めているような気がして、見るのが楽しみでした。

画像

南センターにはこの模型のほか、大ホールには、NTのマスタープランが描かれた大きなカラーパネルがありました(写真右中央参照:大阪府公文書館蔵『千里ニュータウン:千里丘陵住宅地区開発記録 第3部』より。展示場で流している映像です)。

ニュータウンの子どもたちは、いたるところでこのNT全体図を目にし、吹田市全図よりも、吹田・豊中のあわせた千里地区を「ふるさと」のエリアとして、頭に刷りこまれていったように思います。

画像

かなり長い間、この模型は南千里にあったように思うのですが、いつの間にか、なくなってしまいました。千里ニュータウン展をするにあたって、すぐ展示品として思い浮かんだのがこの模型です。もう一度見てみたい・・・聞いてみると、その後千里中央など数ヶ所を転々とし、最後は岸辺小学校の倉庫にあったそうです。

緑のテープは、今回の展示のための補強なのだとか。補修する予定も予算もないようです。おそらくNT展がなければ、やがて廃棄される運命にあったのでしょう。博物館で引きとって、ぜひ常設展示にしてほしいものです。
久々に模型を前にして、やはり自分の家(正確には実家)がどこにあるか探していました。

この模型は、ニュータウンで育ったわたしにとって、思い出のつまった60年代グッズの一つです。

(by きんこたん)

コメント

  1. きんこたん より:

    模型の戸数のことですが、たしかに案外あっているのです。けれども、見る子どもの立場から言わせていただくと、石原正さんの鳥瞰図ぐらいきっちりつくってほしい・・・だって自分の家がなくなっちゃうんだもん!

  2. okkun より:

    このNT模型は1970年、千里開発センターが南千里から千里中央に移ったときに一緒に連れて行かれ、昨年まで千里中央センタービルに置いてありました。元は1964年頃に作られたようですが、1970年頃までは細かく手が入れられた形跡があります。サブセンターが各住区にあったり、計画当初のプランのままになっている箇所と、1970年頃に千里開発センターがつけた幹線道路の愛称が混在していたりします。通り名の表記を取り替えた跡もわかりますよ!南千里にあったときも、千里中央にあったときも、北千里に住んでいた僕はこの模型を見に行くのが大好きでした。それは「未来の見取り図」そのものだったからです。ごく細かい部分で傷みはありますが、ぜひきちんと補修して、NT展終了後もNTかその近くでいつでも見られるようにしてほしいものです。同じスケールで「2006年版」を作って、並べて置くのも面白いですね!

タイトルとURLをコピーしました