千里ニュータウン展・付録の中身(4)

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マスタープラン -明確な起源のある町、千里ニュータウン

千里ニュータウンは、「マスタープラン(都市の基本計画)」がはっきり定められ、それにしたがってつくられた町です。最終的なマスタープランにいたるまで紆余曲折があったようですが、その最初の段階のものが、展示されている手描きの「地区施設計画模式図」です。これをみると、すでに各住区に小学校と近隣センターがあり、駅周辺に中核施設と幹線道路が通り、駅近くは集合住宅、周辺部に戸建てというふうに、ペリーの「近隣住区論」をもとに配置が決められています。つまり、この図は、近隣住区論を具体化するための第一歩を示す、千里マスタープランの起源図といえるものです。

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okkunさんがいわれるように、マスタープランは「未来の見取り図」(2006.6.24「付録の中身(2)コメント)ですが、見方を変えれば、これはNT開発の記録でもあります。普通、日本の町で、その起源を神話ではなく、事実としてはっきり語れるようなことはありません。いわば、風水思想をもとにしたマスタープランがあった平城京や平安京と同じなのです。

ニュータウンは歴史がないのではない、あるいは40年たったから歴史ができたのではない――ニュータウンは、その歴史の第一歩から明確な記録をもっている特異な町なのです。この歴史的事実が文化遺産でなくて、なんでしょうか。常設展示場にいれるべき千里ニュータウンの遺物が、どんどん見えてきますよね。

(by きんこたん)

コメント

  1. okkun より:

    むははは~。この円形の魔方陣のような「模式図」こそは、「ニュータウン・コード」の解読図なのじゃ~。この図には千里NTの町の構造が隠されておるのじゃ~。生活道路を通り抜けにしないことなど、見てるといろいろわかってくるのじゃ~。え?左下の凡例が読めない?じゃあ博物館に行って見るしかないですね。このカラーの現物は「幻の原図」とも言うべきもので、なかなか見られないものなんですよ。ちなみに美術館博物館も1つだけこの模式図には描かれていますが、実際にニュータウンの中には美術館も博物館も作られませんでした。残念…

  2. てつ より:

    あ~ あ~ ほら ほら okkunさんまで 壊れちゃったぁ(^_^;)

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