8月13日(日)14:00~
「古代文明を壊した塩」
講師 佐藤洋一郎氏(総合地球環境学研究所教授)
場所 吹田市立博物館 講座室
佐藤洋一郎先生は、植物遺伝学がご専門で、ながくイネのDNA研究に従事され、遺跡の植物遺体の分析も手がけておられます。現在は、京都市にある総合地球環境学研究所(略称:地球研)で、「農業が環境を破壊するとき」という刺激的なタイトルのテーマのプロジェクトをたちあげていらっしゃいます。
私たちは、身近な水田をみて育っていますから、農業こそ環境を守る砦のように思いこんでいますが、農業の始まりが環境破壊の始まりではないか、というのはどういうことなのでしょうか?
今年5月に上梓された『よみがえる緑のシルクロード:環境史学のすすめ』(岩波ジュニア新書)は、環境史の立場から農業を考えたものだそうです。そのあたりのことを佐藤先生にお話しいただき(ボランティアで、です!博情館でなく薄情館ですね、スミマセン)、景観に対して農業という生業がどんな影響を与えたか--を考えます。講義のあと、恒例の館長との対談の時間も設けたいと思います。
プロジェクトの内容はこちらを、プロジェクトのHPはこちらをご覧ください。
地球研は、2001年に創設された研究機関で、今年2月にやっと研究所の建物が完成しました(それまでは、京都市内の廃校になった小学校の校舎を借りていたそうです)。宝ヶ池からさらに北東へ入った京都大学の演習林のなかに建つ、まるでリゾートホテルのような美しい研究所です。
ここで今、環境と文化をテーマにした先進的かつ野心的な研究が始まっているのです。
(by ぼら)
コメント