あと3日…「千里ニュータウン展@せんちゅう」の展示から

「千里NT展@せんちゅう」は、千里中央の豊中市立千里公民館での開催です。吹田市立博物館では現在こちらの展示をしていますのでお間違えなく…。さて「@せんちゅう」も残りあと3日。まだご紹介していない展示から、ごく一部を…。

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●千里ニュータウンの古い地名(だんご図)
ニュータウン開発前の古い「小字名」がこれでわかる!吹田市域では「○○台」と町名に変身して残ったものもあり、池の名前や喫茶店の名前として残っているものもあり…。巨大開発で全てを塗り替えてしまったような千里NTですが、丹念に見ていくと、開発者も少しでも面影を残そうとした形跡が伺えます。

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●開発前後の航空測量地図比較
NTにお住まいの方は、ご自宅が開発前にどんな所だったのか…?2冊の航空測量地図(冊子)で、同じ番号のページをめくっていただけると、わかります。…と言っても、様子が変わりすぎていて比較してもわからないかも?

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●NT「住民運動」44年間の歴史
NTはいまやNPO活動が百花繚乱ですが、その背景には、44年間の住民活動で培われた絆もあったからでは…?次から次へとさまざまな問題が持ちあがり、住民が自らの手で解決しようと奮闘した記録です。最初は何もない「新天地」だったからこそ、シガラミを嫌いつつも、なんとか自分たちが住みよい町にしよう…という意欲も強かったのが千里。読み込むほどに考えさせられる年表です。

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●家族の変遷
府営団地にお住まいの7家族の構成変化を、家具配置の変化とともに丹念に調査し再現した、大阪大学大学院生による労作。すごく地味な展示ですが、子供ができて家族が増えて、一部屋増築があり、成長とともに子供が独立し、第一世代が片方になり、やがて一人暮らしに…といった変化を読み込むと、胸に迫るものがあります。これは千里NTの多くの家庭で起きた「人口増加」と「人口減少」の貴重な記録であり、「事実」なのです。

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●1970年の千里中央(パンフレット)
会場の公民館の窓から外を見ると、まったく同じ場所、同じ方角の36年後の風景と比べられます、という趣向。よく見ると遠くに万博のソ連館も写っています。このパンフは千里開発センターにお勤めだった私の絵の先生から当時分けていただいたものですが、まさかガラスケースの中に入れて展示する日が来ようとは…!その先生が「@せんちゅう」に来てくださって、20数年ぶりに再会できたのはとてもうれしいことでした。

こういう展示会は終わっても、そこで新しく出来たりもう一度つながった人のネットワークは残っていくんですよね。それが「文化」だったり「町」だったりってことじゃないのかなあ…?

21日(木)まで、千里中央の公民館ほかで。お見逃しなく!

(by okkun)

コメント

  1. okkun より:

    ソ連館がなくなり千里中央センタービルがなくなり…ソ連もなくなっちゃうなんて、1970年に誰が予想したでしょう?でも千里ニュータウンは今もあるし、これからもずっとあるのです。

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