魅力あるニュータウンのこれから-神戸三田のシンポ(11/12)より

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●「ニュータウン探検隊」、神戸三田からのレポートのvol.2です。

三田市はNT開発で、人口増加率が10年連続全国一という記録を作ったまちですが、ここへ来てついに人口減少に折り返したとか…。

この「神戸三田国際公園都市」の三田市部分は「フラワータウン」「ウッディタウン」「カルチャータウン」「テクノパーク」の4つのカタマリからなっています。三田は千里より若い若いと思っていたのですが、一番古い「フラワータウン」は、早やまちびらき25年とか。このシンポはその記念行事です。

自治会長さんのお話では、少子高齢化が進み…と言ってもまだ10.2%だそうですが…小学校によっては児童数が最盛期の45%まで減ってしまったところもあるとか?

千里に比べたらまだ序の口という感じがしましたが、そのうちからこうやって「なんとかしよう!」という機運があるのは素晴らしいことですよね。

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●「千里NT展」でソーシャル・キャピタル・ネットワークの展示をされた直田春夫さんもスピーカーとして登場。

「きょうから始まるんじゃないですか?この会が終わったらさっそく名刺交換されたらどうですか?」と、さすがに示唆が具体的です。「ソーシャル・キャピタル・ネットワーク」って、要は「人のつながりこそ、町の資産である」ということですね。「千里NT展」はじめ、千里の事例も紹介されました。

●他の方からも刺激的なお話がいろいろ聞けました。
◎一挙に造った町は一挙に高齢化する。ゆっくりと人を入れた三田のNTはこの点有利。
◎ニュータウンで育った子供には、ここが「原風景」になる。
◎人が作ったもので永遠のものはない。むしろ変われなくなった時が終わり。
◎バブル期にローンを組んだ人は「売り逃げ」はできない。ならばここで暮らすことを前向きに考えよう!
◎クルマに頼る暮らし方が人の関係を切ってきたのでは?住民の力で「使える」公共交通をつくろうではないか。
◎住民が入れ替わってもいい。新しい人が来たい町ならいいんじゃないか?

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●シンポの前にフラワータウン、ウッディタウンも歩いてみました。

「近隣センター」は、やはりこんな感じ。左手が独立店舗。昔スーパーがあったという建物(右手)は進学教室になっていました。千里に比べると、近隣センターの数は最初から絞って作られたようですが…。

NTに隣接して大型モールがオープンするそうで、駅前でさえ集客戦略を変えざるをえなくなっているとか(商圏縮小で平日の近隣客をしっかり掴む戦略に)。この状況は千里も全く同じだなと思いました。

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「階段室型中層集合住宅」の進化形…と言っても最低15年ぐらいはたっているようですが…これはUR(旧公団)。オシャレな傾斜屋根がついていたり、妻面に窓やバルコニーがあったり、間取りも最初から一部屋増築したような格好で千里よりは広くなっているようでしたが、基本パターンは千里と一緒。5階建てでエレベーターはありません。

三田のNTは、集合住宅の比率は低いようでした。高層住宅もありましたが、都心から遠いためか、土地はゆったり使われているようです。

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◎「あかしあ台」の一般的な戸建て住宅地「ワシントン村」や「兵庫村」の例を先にご紹介しましたが、それは「カルチャータウン」の一部。大半の戸建て住宅地はこんな感じです。平均80坪ぐらいでしょうか?電柱も地下式ではなく、歩道の車道寄りに出ています。

NTをあちこち見て歩いてると、街路樹の太さでだいたいの町の古さがわかるようになってしまいます。

町名はフラワータウンが「武庫が丘」「狭間が丘」「弥生が丘」「富士が丘」。
ウッディタウンが「あかしあ台」「すずかけ台」「けやき台」「ゆりのき台」。
カルチャータウンは「学園」。テクノパークは「テクノパーク」(まんま!)。

●いいなと思ったのは、まちの真ん中、駅の近くの公園の中に兵庫県立人と自然の博物館があって(略称ヒトハク)、そこが町づくりを支える拠点として機能しているようだったことです。立派なレポートをシンポでいただきました。そこは行けなかったので、またこんど。

(by okkun+kattan)

 

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