今回の「千里の竹」展では、特展場中央部に畳のスペースをおき、そこに市民の持ち寄った竹製品を置くことにしました。その収集を「カフェ・たんぽぽ」にお願いして(120点以上ありました)、プレ展示をおこなっていましたが、空間の広さや高さに差があり、とりあえず主なものを並べるというかたちで開幕を迎えました。
会期もすでに2週間目に入り、いよいよ子どもたちの夏休みもはじまりますので、展示のねらいをわかりやすくするために、いくつかのポイントをつくることにしました。
1.タケ製品のおみやげものコーナー
フィリピン、ラオス、フータン、インドネシア、ペルーなどの楽器やカゴ類のミニチュア。本物もあり、楽器は鳴らすことができます。
2.竹とプラスチックコーナー
日常生活具は、竹からプラスチックへの置き換えがさかんです。プラスチックの利点と欠点、なぜそれが起こるのかを考えるきっかけになれば幸いです。また、プラスチック製品には竹を模したものが多いのも興味深いところです。
3.おもちゃコーナー
昔の子どもたちは、竹をつかったおもちゃで遊んでいました。軽さ(竹馬、竹トンボ)、中空構造(水鉄砲)などの利用、バネ性(体操ザル)、ひご製品(凧、模型飛行機、やじろべえ)などたくさんありますが、竹のボランティアのおじさんたちが昔を思い出しながらつくってくれたものです。外にも置いて、実際に遊べるようにしたいと思います。
4.商品開発されるタケ
タケの成分を利用して、防臭、防腐剤など新しい商品がたくさん開発されています。ドリンク、石けん、こんにゃくなど健康志向のもの、竹炭、竹酢液や、竹の涼しさを利用したシーツやシャツなど、昔ながらのものも活用されています。
5.生活コーナー
ここでは、台所、食卓、勉強机、掃除具その他のポイントをつくってあります。
このように考えると、竹製品は昔から身の回りにたくさんあり、観客のみなさんからも(わたしたちが気づかなかった)意見もたくさん出ています。(「うーむ、扇子がない、これを飾って」と置いていってくれた人もいました。)
この展示は、千里ニュータウンでやった「進化する展示」のアイデアを踏襲したものです。市民のみなさんの協力があれば、きっとすばらしいものになると思います。
(カンチョー)
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