「千里の竹」展、締めくくりのフォーラム 午後1時30分から京都大学フィールド科学教育研究センター里山資源保全学分野 教授の柴田昌三氏による基調講演「竹に魅せられた少年 ~ 40年後に日本・世界の竹を吹田から見る ~」が始まりました。
日本の
竹類は7属56種
ササ類は6属181種ある
竹とササの比率は1:3でササ類が多い
竹は伸び盛りのときは一日に90~120cm伸びる
竹の地下茎の長さは1haあたりで
モウソウチクは25~113km、マダケは63~187km、ネザサは450~700kmとモーレツ。その地下茎は9月から10月に急速に伸びる
千里丘陵のタケは
・昔は大阪一のタケノコ産地でタケノコの缶詰め工場がたくさんあった
・千里ニュータウン、名神高速道路、万博などの開発で、竹林の大部分がなくなった
→それでもまだ少しは雑木林や竹林が残っていた
・その後、ほとんどなくなってしまった
日本の竹材生産量は1990年ころから急速に減少してきた
1980年以前は竹林面積の合計は経営竹林面積の合計とほぼ同じだった
1980年以後、主に水煮筍の輸入量の増加とともに経営竹林面積は減少の一途をたどっている
日本の筍の生産量は1990年以後、水煮筍の輸入量の増加に反比例して減少している。和菓子を包む竹の葉や竹の割り箸のほとんどはベトナムからの輸入品である
現在でも竹を生活の中で利用している
アジア各国での竹について植生や利用法などたくさんの写真を見せていただきました。
インドではツルハシの柄(え)に竹が使われている・・・(驚き)
日本人は次のように竹類とつきあってきた
・日本文化は竹を抜きにして語れない(お祭り、戎さん、七夕)
・かつて竹材料は竹林や笹原のような自然植生から得られていた(稲城、はしご、土木、建設、かご、ザル、楽器、フィラメントなど)
メガネのツルも竹製品があった
日本文化を代表する茶道・華道などは竹がなければ発展しなかった
日用品から高級工芸品まで、数十年前までは連綿と続いてきたつきあいであった
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引き続き市内で竹と関係の深い団体から活動の報告があり、ディスカッションにうつりました。
○コメンテーター
柴田昌三氏(京都大学教授) 米田修氏(高山竹林園所長)
小田忠文氏(すいた市民環境会議) 前川光広氏(すいた環境学習協会理事)
木村凡之氏(千里竹の会代表幹事) 川本節雄氏(竹林友の会代表幹事)
神谷昌岳氏(里の竹やぶ文化塾代表)
○コーディネーター
小山修三(吹田市立博物館長)
上段左から:前川氏、木村氏、神谷氏
下段左から:川本氏、小田氏、米田氏
(おーぼら)
コメント
ちょうどこんな記事が、朝日新聞に出ていましたよ!(URLへどーぞ)