タケがはびこって環境問題にまでなっている(cf.佐藤図録)ことは、西日本の各地を歩くと実感します。タケノコ、竹細工ともに需要が伸びない、そこに安い中国からの輸入品が乱入。竹やぶは放置され、気候の温暖化もあって、モウソウチクが中心になって、繁殖範囲を広げています。竹はもともと栽培植物ですから、人手の入ったところが好きで、まず里山の縁にあるヒノキやスギの植林地、果樹園や畑がねらわれるのです。タケの拡散を防ぐ方法にケトバシ法というのがあるのですが、ケトバすにも竹林に入るスキマもないないと嘆いているじいさんに会いました。人が入らないこと、それが諸悪の根源。タケの拡散を防ぐ方法はないのか?
昨日、山城地方(タケノコの産地だったため、ひどい状態になっている)を走っていて、根本的な原因を発見した気がしました。奈良から信楽に抜ける峠のあたりに和束町があります。ここは最近、お茶の栽培がさかんになっており、ずいぶん茶畑が多くなっていました。
その立地はムラのまわりの低山、いわゆる里山なのですが、かつてはずいぶん荒れていたような記憶があります。しかし、いまはビシッと刈り込まれた茶畑が整然とした列を作っています。まわりは、クズの這い回る斜面でも、竹やぶでも、整備されてスギ・ヒノキ林のラインまで見事な区画をつくっています。そうか、カネになればトタンに活性化する。何でもケーザイでかたづけるのはいけないのでしょうが、やはりそうなのか・・・。さて、千里はどうします?
(カンチョー)
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