シンポジウム「とりあえずビール! ビールをめぐる世界の景観」

画像

11月15日(土)、関西文化の日で入館無料。ミリカも開店して大にぎわい。

画像

総合地球環境学研究所の内山プロジェクトと共催のシンポジウム「とりあえずビール! ビールをめぐる世界の景観」にも、たくさんのお客様がおみえになりました。

画像

イントロ・・・内山純蔵先生(専門:考古学)
歴史的景観の研究では、その時代・場所の人がまわり(環境)をどうとらえているかを考える。
日本語の「ビール」はオランダ語からきた言葉で、蘭学者がとりいれたもの。明治時代になってビール醸造がはじまり、文明開化のシンボルとなった。

では、ヨーロッパでは・・・ばん(方扁に鳥)澤歩先生(専門:歴史学)
(ドイツという国は、領土の範囲が動いていて、ドイツの領域をはっきりさせるのは、けっこうむずかしいことなのだのだそうですが、それはさておき)
ビールといえばドイツ。一人当たりの消費量が多いほか、醸造所が1200もある。また1516年に、ビールは大麦、ホップ、水だけでつくられなければならないというビール純粋醸造令が出され、これがドイツのビールの概念を決定づけた。そしてのちの法律にもひきつがれ維持されてきた。EUになって非関税障壁であると非難をうけて撤廃されたが、しかし現在のドイツビールの品質の根拠となっている。
一方で、ビールは、食品工業ではめずらしく、冷蔵技術などが発明などによって工業化がすすみ、大企業が出現している。近代工業の象徴である鉄道の普及により、広範囲の輸送が可能になり全国展開するものもあらわれるようになった。
伝統と地域性をもちながら、技術革新による大規模経営されているのがドイツのビールをめぐる景観だといえる。

新世界のアメリカでは・・・ダニエル・ロング先生(専門:言語学)
アメリカではビールは庶民の飲み物。ビールの広告(主に野外広告)には、銘柄によるターゲットに違いが読み取れる。
(広告の表現について、ていねいに説明。アメリカ人も駄洒落が大好きなんですねー。意味がわかると、めちゃ、おもしろい世界!笑いっぱなしだったのですが、画像なくして説明不可能、ここに再現できないのが残念です。)

東アジアにみるビール・・・槙林啓介先生(専門:考古学)
最近、ビール消費量世界一は、中国。ここは日本と同じく、ビールは外来の高級なイメージのある飲み物。ビールが入ってきた頃は外国人のものだったが、次第に地元に浸透していった。「とりあえずビール」から始まり、次に伝統的な酒を飲む2段階方式が主流。1980年代には全土で800の醸造所があったが、最近は全国展開するビールがでてきて、醸造所は減少傾向。そこへ外国ビールもどんどん入ってきていて、変化してきている。
(中国のビールや、伝統的なお酒・白酒と紹興酒の現物をお持ちくださり、希望者には試飲させてくださいました。てつ氏が自動車で来たのを悔やんでいるのは、そのせいです。このブログにも、投稿して頂きました。ご参照ください→その1その2

画像

休憩をはさんで、事前に配布した質問票に回答する時間がもたれました。
・ビールとリンクするイメージ・・・バドガール、ドイツの学生とビールなど。
・アメリカは、州によって、あるいは同じ州の中でも郡によって法律がちがい、酒を売ってはいけないところがあるのだが、広告についても規制がかかっている。テレビでは、蒸留酒など強いお酒の広告はできない。ビールは可能。しかし、ビールを手に持っているのはいいけれど、飲んでいる場面を流すことはできない!(ぁぁぁ…そんな話が出ている最中、前に座っているカンチョーが壇上にもかかわらず、槙林先生の持ってこられたビールをちょろっと飲んでるのを見てしまいました。)

終了後、エビオスのおみやげ配布、シャトルバスも無事16:20に出発しました。みなさん、ご来聴ありがとうございました。

以上、とりあえずシンポのとりあえず報告でした。
(こぼら)

コメント

  1. きょうちゃん より:

    すいはく」の近くに住む・・「おじま虫」のきょうちゃんですですが お邪魔虫は、滋賀県高島市 吹田市立 少年自然の家 もくもくの里へ飛んでいました。 シンポジウム「とりあえずビール! ビールをめぐる世界の景観」は、言うまでもなく・・  聞ききたい・・学問の捕らえた、ビールの世界 見たい・・先生方のお顔・・色んなビールをキット飲まれてた上でのお話をなさる時のお 顔・・「フジヤのペコちゃん」ではないが、キットあのイメージでお話をなさ っているのではないかなあ~ 味わいたい・・・ビール 反対に読んだら 「ルービ-」のシンポジームであつただろうなあ アア 残念 残念

タイトルとURLをコピーしました