蝶は環境の指標になる: オオムラサキ計画

 博物館裏のエノキのある場所に寒冷紗の立派なケージができています。このあいだ行って中を覗いていたら、女の子の手を引いた散歩中のお父さんが、「オオムラサキが成功したら次はギフチョウですね」と言って通り過ぎていきました。

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 オオムラサキの実家の丹波の森公苑ではもっとエノキを増やそうと、ある財団から助成金をもらってエノキの苗を300本うえていました。今でもずいぶんあるので100本以上になるでしょう。森のサポーター(公苑ではボランティアをこう呼んでいます)と縄文の森塾の子どもたちが汗をかいて植樹していました(下が石ころだらけなのでキツかった)。

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 河合雅雄先生は「オオムラサキは子どものころのあこがれの蝶だった。エノキはゴマダラチョウ、テングチョウ、ヒオドシも育てる、環境が豊かになる、楽しみだねー」と語っていました。
 蝶は卵を産み、サナギになり、羽化するために特殊な木や草をえらびます。ギフチョウならカンアオイ、アオスジアゲハはクスノキ、アゲハは柑橘類や山椒、ツマグロヒョウモンはスミレやパンジー、モンシロチョウなら畑のキャベツ、など周辺の植生のあり方がわかるのです。また大発生をした次の年にはまったく姿を見掛けないと言うこともあり、気候や植物の変化によって生態系のバランスが微妙に変わっていることを知ることができます。
 そういう展示が夏休みのアーカイブ展でできればいいなと思っています。

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(カンチョー)

コメント

  1. カンチョー より:

    書き忘れました。、一番下の写真、こどもたちが覗きこんでいるのはカブトムシの幼虫を入れている腐葉土のハコ。まるまるふとって、プチプチ、オーストラリアの砂漠で食べたウイッチャリー・グラブ(ボクトウガの幼虫)をおもいだして、つい「うまそうだなー」といって、みんなの冷たい視線を浴びました。日本での天敵はモグラだそうです。

  2. 団塊の婆 より:

    アゲハとツマグロヒョウモンはわが家でもよく見かけます。
    アゲハの幼虫は綺麗な緑色でかわいいのですが、ツマグロヒョウモンの幼虫は黒と赤の縞模様で、毛があり、いかにもドクドクしいのです。
    毒がない子はむやみに殺害しないのですが、チャドクガとイラガの幼虫は可愛そうですが捕殺します。
    何しろ食べられた椿と山茶花が枯れてしまい、刺されると1か月くらい痛い・かゆい、おまけにチャドクガなんて触らなくても1か月くらいかゆくてたまらない。去年は2か月かゆかった。
    博物館でもカブトムシ飼育しませんか?どこかに腐葉土と木屑を入れる箱を作って置いておけば自然発酵、あ、いや、自然発生すると思いますが…
    できればクワガタも…

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