春の食感:野草を食べる

 3月の土、日は青森から四国にかけて東奔西走、とても忙しかった。そんな中で、ほっと心和むのは旬の食べ物に出会うとき、とくに山菜は春の訪れを感じさせる。とくに長距離を移動していると、時間差があって、日本列島が南北に長いことをおもい知らされた。

 山菜は、採取する季節が限られており、収穫量が少なく、味に苦味やアクがつよくアク抜きが必要だがそれが独特の風味となっている。しかし、気がついたのは野草には古くから野菜として栽培さていたものがけっこう多いことだ。
一〇世紀に書かれた「延喜式」には:
シロウリ、ナスビ、ヒユ、アザミ、フキ、カブナ、ククタチ、ナズナ、
チシャ、フユアオイ、ギシギシ、ニラ、ネギ、ニンニク、ショウガ、
サンショウ、タデ、アララギ、コウサイ、ダイコン、セリ、ナギ、イモガラ、
エダマメ、ササゲ、サトイモ、マクワウリ、ハハコグサ、タケノコ
が野菜としてあげられているが、いまはただの雑草となっているものさえある。

 「食」を観光資源とするための調査を行っている五島先生は、山菜や野草は食材の確保と加工や調理の手間を考慮することが必要であること。大量に食べられないので副食として位置づけして、メインの和牛肉、豚肉、猪肉、鮎の料理などの動物性タンパク質と組み合わせて、食べる人の満足度を高めるのがよい。すると栄養バランスも向上する。
 観光食としては煮物や白和えなどの家庭料理や郷土の行事食をバイキング形式で提供することで、客に季節感と懐かしさを感じさせることができるだろうと提案している。
 
 写真は赤松SAでかったセリのごまよごし、ククタチ(菜の花)のおしたし、東北から大量に到来したフキノトウの佃煮、とフキ味噌。しかし、草ばかり食べていると口の中がイガイガがする。古代人はたいへんだったでしょうね。
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(カンチョー)

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