2月27日におこなわれた第8回千里ニュータウンまちづくり市民フォーラムでのパネルディスカションがたいへんおもしろかった。それはパネーラーの世代差、古型は千里NTをつくった片寄さんとNTを追跡をし続けている太田さんvs新型(アラフォー?)の石川さん、吉永さんにわかれていたことだ。
片寄さんは「千里NTは実験都市だったので、その装置について、いい通訳がいると素晴らしい”知的観光遺産”になる」といい、太田さんが「NT計画を見渡す」、「モニュメントをみる」、「歴史をたずねる」など、客観的に具体的な計画を紹介した。
これに対して若い2人は「団地マニアです」、「千里二世」ですと主観的。そこで思い出したのは、アボリジニのムラで彼らの故郷(country)の話を聞くときまって、「こんな素晴らしい場所はない」と声涙下る長話になったことだった。ヘキエキするというか理不尽というか、トポスに対して身もだえするような愛情はこんな人たちから生まれるものなんだ。
NT以前、以後をくぐり抜けてきた世代は2つの故郷を経験している。しかし、新しい世代に刷り込まれているのは「ここ」だけ、そこからすべてがはじまり、体験に思い出や歴史がどんどん付加されて、構成されることによって、今日ようやく熟成の段階にいたっているのだと感じた。
(カンチョー)
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