Google「検索動向データ」が教えてくれた市民の奮闘

ちょっと面白いデータをお見せしましょう。検索サービスを提供しているGoogle社では、WEBビジネスをやっているプロ向けに「Google Insights for Search」というデータサービスを行っています。ある言葉が、Googleで、ある期間にどれだけ検索されたか?っていう数値を、その言葉をポンと入れて検索するだけでグラフにしてくれる驚異のツール。プロ向けだけど、だれでも無料で利用できます。

このサービスを使うと、たとえば広告をしたい企業が、自社の商品名がいつごろどれぐらい検索されたか、一発でわかるというわけ。たとえばテレビや新聞でキャンペーンを行った後にちゃんと検索数が伸びているか?そのキャンペーンははたして効果があったのか?季節との関係はどうなのか?おおがかりな調査をしなくてもあらましがまさに「ボタン一発」で出てしまう…ありがたいようなおそろしいような…WEBの技術はこんなところまで来ています。流行や世間で話題になっていることのはやりすたりなどを知るのにも使えます。今の世の中で、「その言葉でどれだけ検索されたか?」は、情報発信力のバロメータになっていると言ってもいいでしょう。

この方法を学んだ私は、さっそく「吹田市立博物館」というキーワードの2004年以降の検索動向を出してみました。すると…!(クリックすると大きく見られます)

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おおおー!
1.2006年春に大きくてシャープな山がある!
2.2007年後半に次の山がある!
3.2008年中ごろから秋にかけて山がある!
4.この谷間はペッタンコだったのが、2009年中ごろからずーっと低めだけれど山が途切れず続いている!
(ちなみに2005年以前はペッタンコ)

これを「すいはく」のカレンダーと合わせてみると…1.の山は「千里ニュータウン展」、2.の山は「万博展」、3.の山は「竹展」、4.の山脈は「自然展」…見事なほど市民企画の特別展をやっている時期と合致しているのです。「千里ニュータウン展」を超える山はまだ作れていませんが、特筆すべきは昨年中ごろから、これらの「特展の谷間」のペッタンコの時期がなくなり、つまり「吹田市立博物館」という単語は特展がないときでも一定数検索される状態になっている…これは市民が「千里ニュータウン展」以来、博物館でどったんばったんやってきたことが、定着しつつあると見ていいのではないでしょうか?2006年の「短期一発屋」的な盛り上がりから、山は低めだけれど期間が長い山に変わってきていることも、悪いことではないと思います。

あんまりきれいに結果が出たので、少し感激してしまいました。いろいろな流行語や名詞をためしに放り込んで調べてみると面白いですよ。

がんばればむくわれる!がんばりましょう!

(by okkun)

※このグラフはGoogleを通したWEB全体で「吹田市立博物館」という単語がどれだけ検索されたかのデータで、このブログへのアクセス数を直接示すものではありません。

コメント

  1. タカちゃん より:

    とても、参考になりました。さすが、情報を生業にしているだけのことはあります。ありがとうございました。
    『山は低めだけれど期間が長い山に変わってきていることも、』は、自然展が企画実行されてからの動きと思います。
    2010年度4月~8月のグラフはわかりませんでしたが、
    この動きもグラフになるようでしたらお示し下さい。このグラフは、本当の意味で吹田博物館が市民のものになっているかどうかの貴重な証言と受け止めました。

  2. okkun より:

    このグラフの「年」の切れ目は学校年度じゃなくて1-12月なので、一番右のちょっと小高くなっているあたりが4-7月になります。もちょっと詳しい版を近々アップしたいですが頭がお盆モードで理屈っぽいことまとめる気力が出るかどうか…?

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