東日本大震災の視察報告会 :地球研・景観ワークショップ

画像地球研、内山プロジェクト(NEOMAP)の研究会に行ってきました。東日本震災地を視察した外国の研究者(ロシア、オランダ、イギリス、ペ ルー、アメリカ、韓国)の報告会でした。地震・津波におそわれ、失われた「景観」をどう考えるか、どう感じたか、についての報告でした。それぞれの国の特徴がよくあらわれていましたが、興味深かったのは、現地にモニュメントをつくるべきだという意見が多かったことでした。しかし、記念碑は災害を嘆くだけではなく、復興をはたし、さらに発展させるためのものであるべきだ、そのためには、アイデンティティをつよく掲げるものであってほしい、そのためには経済的だけではなく、国境を越えた連帯が必要だという意見が多かったことです。

世界的に海岸線に沿って人口が集中しているのは共通しているという災害と都市化について話が及びましたが、そのなかで、(過去に大災害の例もあ る)オランダは国土の多くが海抜0m以下の低地なので、今回の日本の津波は他人事とは思われない、背筋が寒くなる思いで、真剣に考えさせられたという発表は、説得力がありました。災害は、いつでも、どこでも、突然、起こりうる、万全の努力はするが、それでも世界中の人々が連帯して助け合うしかないという報告には、強く心を打たれましました。

(カンチョー)

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