講演会 吹田の天然記念物になったヒメボタル

今年4月11日にヒメボタルは吹田市の天然記念物として登録されました。きょうは元大阪市立自然史博物館館長で吹田市の文化財保護審議会の委員もなさっている宮武頼夫さんに「吹田の天然記念物になったヒメボタル」という講演会をしていただきました。

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大阪府下では10種のホタルが生息しています。「ホタルなら何でも光るか?」と言えばそうではなく、よく光るのはゲンジボタル、ヘイケボタルとヒメボタルの3種類だけです。

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ヒメボタルはゲンジやヘイケと違って幼虫時代も陸で過ごすので田んぼに農薬を使ったり、公害で川が汚れた時もその影響を受けずに生き延びてきたのです。しかしメスは4枚の翅(はね)のうち2枚が退化しているため飛べません。オスに比べてメスは小さく発光装置も半分です。

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幼虫時代は陸にいる貝を食べて育ちます。

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ヒメボタルの観察、調査、研究などを報告し合うヒメボタルサミットは今年で14年目になります。そこで報告された内容で、DNA検査の結果ヒメボタルは大きく三つのグループに分けられるそうです。

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北は岩手県から南は西表島にまでヒメボタルはいます。ほとんどは人里離れた場所で生息しています。この近くでは尼崎、伊丹、川西、池田、箕面、豊中などでも見られますが、大都会のまん中でこんなにたくさん見られるのは吹田だけなのです。

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1998年から今年までの14年間、5月1日からヒメボタルが光らなくなる6月中旬まで毎日発光数を調査している吹田ヒメボタルの会のみなさんのおかげで素晴らしいデータがでています。天然記念物に指定された今年は過去最高の発光数が記録されています。

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都会の真ん中のヒメボタルを次の世代にも千里緑地で生き続けるように吹田市は行政も市民もヒメボタルとは何かということを知って、その生息する地域の環境保全に努めてほしいです。

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この環境を守るため、他の場所からホタルをはじめ生き物を持ち込むことは厳につつしんでください。

(おーぼら)

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