文化人類学者からみた東洋医学・・・ 蓮風玉手箱@産経関西web対談にカンチョー登場

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わたしが、「医療の民族学」に興味を持ったのはアルプスの氷河の中から発見されたアイス・マンの背中や足にイレズミがあり、それが鍼のツボではないかと言われたときからでした。同じような事例がシベリアの凍結土のなかの墓にあったミイラにもありました。そうか、6000年前、それ以前から、人は病や怪我をなおそうとしたんだなー(当たり前のことですが)と考えました。

民族例では、アメリカ・カナダの先住民が注射や浣腸などの発明者であるとか、彼らのつかう薬草が、現代の薬では効かなかった傷に効いたとか、意外 な事実のあることを知りました。オーストラリアでで風邪を引いたといったら、煙でイブされたこともキキました。また、現代医学の牙城であるドイツ で、薬草屋のような薬局が普通にあり、薬草がさかんにつかわれていたことも驚きでした。

いま、西洋医学は日本の医療の基本になっていますが、難病、老化、末期癌など、薬や手術だけではどうにも手のつけられない状況もあるようです。わたしは、ギックリ腰を契機に鍼をやり始めたのですが、やがて藤本蓮風さんと出会い、いろいろ話し合うようになりました。すいはくの博物館だよりや 講演会にもおまねきしたことがあります。
蓮風さんは、東洋医学によって、治療を体系化するという野望を持っていて、私のフィールドでの経験や考古学的知識を題材に話す事にしたのがこの対談です。

(カンチョー)

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カンチョーが、すいはくでもおなじみの藤本漢祥院の藤本蓮風先生と対談、8月14日から毎日曜日、産経関西ウェッブ版に掲載されています。先週で5回目、まだ続きます。
第一回 「鍼」と民族学が出会うと
第二回 生活の知恵と「医学」の境界は…
第三回 「形」のある医学、ない医学
第四回 宇宙としての身体への「旅」
第五回 信頼の効果は医の東西を問わず

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