10月22日からミニ展示 どんじ祭り-古式を伝える祭祀-がはじまります。
このまつりが平成23年度、吹田市無形民俗文化財に指定されたことを記念する展示です。
どんじ祭りについて長く研究を続けているFさんに聞きました
Q 「どんじ」とは変わった名前ですね、どんな意味があるのですか?
A 平安時代にオニギリのことをトンジキと呼んでいました。それがなまってドンジになったといわれています。
Q どんじ祭りはいつどこでおこなわれるのですか
A 吹田市岸部の吉志部神社で、毎年10月17日におこなわれるお祭りの中心行事です。
Q どんなことをやるのですか
A 村人が朝、昼、晩の食を神にささげるのです
Q みんなが料理をつくって持ち寄るのですか?
A いえ、小路、東、南の3つの集落で、それぞれトウヤを決め、そこに前の日からあつまってつくります。まず、もちごめを蒸した白蒸し、これは盛り方の形が集落によって違います。これがドンジの名の起源かもわかりません。小判もちは名のとおり小判の形で牛の舌とも呼ばれます。ほかに、ちいさな団子状ものありますよ。そして菓子、これはクリ、カキ、ナスを切って串にさしたものです。常設展示室にかざってありますのでよく見てください。
Q あ、トウヤってなんですか。
A 集落の中の大きな家。みんなが集まって作業するので場所が広く、財力のある庄屋さんなどの家がなりました。それが毎年回り持ちでトウヤになるのです。たとえば「吹田吉志部文人墨客迎賓館」の中西邸がそうです。祭りの道具や文献もたくさんのこっていますよ。
Q なかなか由緒ある祭りのようですね。
A 今のこっている最も古い文献は元禄時代のものです。文献ですから、それ以前にもあったことは充分伺えます。当番の家を決めて食をつくり神にささげるのは近畿地方に広く見られる祭りのタイプです。その中でもふるい要素が岸部のどんじに残っている。だから文化財に指定されたのです。
Q すると、行事のメインイベントは行列ですね。
A むかしは、朝は午前2時から、昼、晩は時刻にあわせて、行列を組んでもっていきました。今は、10時頃から一括して「どんじ保存会」がおこなっています。まあ短い時間にすべてが見えるし、忙しい現代のわたしたちには、それも仕方ありませんね。
《おでかけイベントでどんじ祭りの神饌奉納見学をおこないます。10月17日(月曜)午前9時30分~11時30分、申込制》
しかし、行列とその衣装や持ち物をよく観察すると、たいへん面白いんですよ。
(つづく)
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