旧西尾家と旧中西家のめっけもの

旧西尾家と旧中西家におもいがけないめっけものがありました。時計とカレンダーです。生活に必須のアイテムですが、江戸時代のものだけに貴重です。旧西尾家の時計は遠目には小ぶりの釣鐘かとおもいきや、ゼンマイ仕掛けの時計のようなのです。しかも、文字盤には「丑の刻」のような十二支が刻まれています。いちど音色を聴きたいものだと思いました。草木も眠る丑三つ時は季節により時刻が変わる不定時法では深夜の2時から2時半ころです。時間調整ができるのかな? ゴーン、ゴーン...カーン、カーン...どんな音かな?

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旧中西家の軒下に飾られている板には「大」と「小」の文字だけが刻まれています。一見、穴と水かと思われるかもしれません。これは陰暦の「大の月」と「小の月」をあらわしたものです。陰暦は月の満ち欠けにもとづき、大の月は30日、小の月は29日と決まっていました。ひと月は29.53日なので、30日と29日の組み合わせで調整していたのです。この板切れはおそらく帳場かどこかの壁に掛けられていたものと思われます。軒下にこのように吊るしていたものではありません。これはあくまでも展示用の配慮です。

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ちなみに、今年2012年は旧暦ですと閏月が入った年です。3月と閏3月があり、年間384日です。新暦でも閏年でした。本日、西暦7月23日は旧暦6月5日です。6月は水無月といいますが、皮肉なことに、その3日(西暦7月21日)に吹博の入口となるトンネルは集中豪雨のため冠水しました。これからはほどほどの水無月を期待したいものです。(アルプスの少年)

コメント

  1. おーぼら@かいしゃ より:

    アルプスの少年の隠してた爪≪暦の話≫がでてきたようでうれしく思ってます。

    本日、西暦7月23日は旧暦6月5日=水無月5日ですがイスラム暦ではラマダーン5日です。イスラム暦では9番目の月の名前を「ラマダーン」といいます。
    イスラム教徒の義務の一つとしてこのラマダーンの日の出から日没までのあいだ水分も食べ物も口にできません。
    大相撲西序二段8枚目でエジプト人の大砂嵐は名古屋場所中にラマダーンを向かえて夜明け直前にマクドナルドのハンバーガーを食べてたそうです。
    http://hochi.yomiuri.co.jp/osaka/sports/article/news/20120720-OHO1T00129.htm
    ラマダーン中に開かれるロンドン五輪でイスラム圏のアスリーツはたいへんですね。スポーツドリンクもだめなんでしょ。

  2. アルプスの少年 より:

    イスラームには後日埋め合わせという融通性のある方式があります。外国旅行中、生理中などの場合に適用されます。あまり固く考えないでも対応できるようです。

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