比較文明学会関西支部の例会をはじめて吹田市立博物館との共催で実施することになりました。というのも、学会の会員から支部長の勤務する吹田市立博物館ではどうかとの声があったからです。そこで、急きょ、開催予定の春季特別展「近代趣味人の美意識ー第11代西尾與右衛門の世界」(4月26日~6月1日)にあわせて、一般公開の形をとって開催することとなりました。GW連休中の「こどもの日」ではありますが、「端午の節句」の祝いもかねて、皆さま、ふるってご参集いただければ幸いです。(申込み不要、参加無料)
記
比較文明学会関西支部・吹田市立博物館共催
一般公開「特別講演」
日時:2014年5月5日(月曜、祝日)14:00~16:00
会場:吹田市立博物館 講座室(2F)
講師:奥野卓司氏(関西学院大学大学院社会学研究科教授・総合図書館長)
演題:「上方の数寄者の美意識・・・粋から萌へ 木村蒹葭堂からオタクまで」
【概要】近世、近代を通じて、大阪、京都、阪神間では、旧吹田村の西尾與右衛門のような数々の数寄者たちによって、芸術、茶道、芸能、学術が支えられ、江戸、東京より豊かな発展をしてきた。その多くは生業でえた経済力を文化、遊芸の面におしみなく支援するという彼らの美意識によるものであった。江戸時代の大坂の博物学者にしてコレクターであった木村蒹葭堂から、今日のクールジャパンの担い手であるオタクまでに通底する上方の美意識として、粋(イキ、スイ)から萌(モエ)を考えてみよう。
【講師のプロフィール】
1950年京都市生まれ。関西学院大学大学院社会学研究科教授・総合図書館長。1978年 京都工芸繊維大学大学院修了。学術博士。米国イリノイ大学客員准教授、甲南大学文学部教授などへて、1997年から現職。2010年から同学院総合図書館長。専攻は情報人類学、文化表象論。現在、ヒトと動物の関係学会副会長、(社)カレンダー暦文化振興協会常務理事、他。著書に『情報人類学の射程』(岩波書店)、『ジャパンクールと江戸文化』(岩波書店)、『人間・動物・機械…テクノアニミズム』(角川新書)、『ジャパンクールと情報革命』(アスキー新書)など。訳書に『ビル・ゲイツ』(翔泳社)、『ジェスチュア』(筑摩学芸文庫)など。
講演会終了後、16:15-17:00の予定で館長ギャラリートークをいたします。こちらもお時間のある方はご参加ください。(要観覧料)
(アルプスの少年)
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