館長ノート 24

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進化する展示

千里NT展の大きな特徴は、展示するものを一般市民に呼びかけ集まったものを構成するという、収集と展示を同時進行的に(それもきわめて短い時間のうちに)やろうとしていることでしょう。この方法はブログやグループメールを通して活発に動いており、一種の熱気を生んでいるようです。

たとえば着せかえ人形ですが、古い(NT以前の)紙製のものからはじまり、バービー、スミレちゃん、リカちゃん・・・とぞくぞくと続々と集まっているのですが、時代によってずいぶん変化があり、おタカラ的なガラスケースに陳列すべきものから、遊び尽くして捨てる寸前のものまで、保存状態もさまざまです。そして、本で調べたり、聞き込みをおこなっているうちに、年代や人形の系譜に抜けているものがあることに気がつきます(名前だけ挙げれば、タミーちゃんやスカレーットちゃん、タカラバービーやジェニー、彼女たちの妹やボーイフレンド、ママ、そして歴代リカちゃん・・・と多士済々です)。

博物館では、はじめにつくった展示は、会期が終わるまで「変えない」ものなのですが、今回のプロセスを考えると、そう決めつけるのではなく、必要なものはどんどん補充して、展示そのものを進化させるという方法もいいのかなと思います。もし展示されたものを、収蔵品にかえていくことができれば、将来この博物館の、文字どおりお宝になると考えています。

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