まちびらき当時をなつかしんだ先週から一転、この週末は未来へ向けての講演&フォーラムが開催されました。
●講演/近畿大学教授・久隆浩先生「新しい千里ニュータウンのまちづくり」
久(ひさ)先生は摂津市千里丘の育ち。幼い頃は外からNTに関心を持ち、その後進学にともなってNTの中に勉学の場を移し、外と内から千里NTを見た経験を通じて、コミュニティ研究の道に進まれました。
21世紀のまちづくりとは何か?阪神大震災を契機に、「制度の時代」から「コミュニケーションの時代」に移ったのではないか?住民は「お上に頼る」のではなく、まず自分で行動すること、行政はそれを「管理」するのではなく「支援」すること。立場や役割は違っても、共通の目的を追求して行動する「協働」のまちづくりが必要ではないか?そのためには意見や情報の交換の場が必要。自分の意見を言いに来る人だけではなく、人の意見を聴きに来る人がいてこそ「場」はなりたつ。
…吹田、箕面、川西、伊丹、枚方、交野、八尾、富田林、住之江など、多くの自治体で実際にコミュニティ支援をしてこられた先生ならではの説得力に、皆聴き入ることしきり。
最後に先生は「千里NTはコミュニティ形成をめざした近隣住区論にもっとも忠実に造られた町です。でも、その近隣住区はハードだけのものになっていないか?子育てや介護などで支え合いが必要になるとき、ソフトとしての近隣住区のよさが発揮できているでしょうか?」と問いかけて締めくくられました。
●ヤングフォーラム「若者の力で夢のあるまちづくり」
(コーディネーター)近畿大学教授 久隆浩先生
千里市民フォーラム事務局 馬場(ばんば)正敏さん
ジョイフル・イングリッシュ・ジュニアスタッフ 小谷綾さん
(社)吹田青年会議所まちづくり委員会副委員長 藤木栄亮さん
吹田市青少年ボランティアリーダー会事務局 友国愛子さん
後半は、千里をフィールドにさまざまな活動を行っている若い方々が登場し、久先生の司会で進行しました。みなさん、意外と千里NTへの満足度は高いようです。「遊ぶのは大阪市内でも、住んで落ち着くのは千里」「遠くの違う町で暮らすと千里の良さがわかる」「子育て支援に関してはまだまだ」…など。
千里に確実に新しい時代が育っていることを感じた3時間でした。
(by おーちゃん・写真+okkun・テキスト)
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