王子公園のちかくにあった「兵庫県立近代美術館」が、海岸沿いにある神戸HAT内に移転して、はや4年。近代美術館時代はよく行っていたけれど、そういえば移転後はトンとごぶさた。日々の生活に追われ絵画鑑賞どころじゃなくなっているなからなあ・・・せっかくの連休、久しぶり出かけてみました。
ちょうど着いたとき、エントランスホールで、バイオリンのコンサートがはじまるところ。客席は100席余ぐらい。無料。ほぼ満席でしたが、運良くあいた席があったので、聞かせてもらいました。演奏者は赤松協さん。ピアノの伴奏付きで、エルガー「愛の挨拶」サラサーテ「チゴイネルワイゼン」など、なじみ深い曲を1時間ほど。やっぱり生の演奏はいいですね。これだけで帰ってもいいぐらい、満足です・・・
おっと、美術館に来たんだった。本題の美術展の方ですが、今開催中なのが、「エコール・ド・パリ展」という企画展。20世紀前半の絵画約80点が、絵のモチーフを切り口に展示されていました。
来館者の伸びる秋のシーズンを意識している内容、さすがにお客さんが入っていましたけれど、人の頭ばっかり見るというほどでもありません。思ったより近くに寄って見られます。ただ、一つの絵の前にじ~っとしているとかなり迷惑なので、せかされる感じがちょっとつらい。美術館側は、多くの人に来てほしいでしょうけれど、見る方はあんまり混んでいるのはイヤ、そのかねあいが難しいところですね。
おもしろいと思ったのは、絵の送信サービス。今回の企画展の目玉作品数点(30KB程度、3KB程度の小画像バージョンもある)がJPEG画像になっていて、美術館のパソコンからE-mailに添付して、自分や知り合いのアドレスに送付できるのです。各自、自由に操作して送信します(送信履歴は残らないように設定されていました)。携帯の待ち受け画面なんかに使うという楽しみ方もできるサービスです。(絵はがきを買って帰るだけじゃないのね。)
この日は、コレクション展示が入場無料。よくばって、こちらも駆け足でのぞきに行きました。
人が集まっていたのは、「小企画 美術の中のかたち-手で見る造形:原田和男《ΣΙΔΕΡΟ ΗΧΟΣ(シデロ イホス)-鉄の響-》」。
触ると音が出る作品群で、実際に自由にさわって音をだして作品を鑑賞します。あちらこちらで、勝手気ままに音をたてているのですが、それが不思議と全体で現代音楽を聴いているような感じなのです。すべての素材が鉄であること、それと鑑賞者が勝手に音を出すところまで計算されているんでしょうか・・・
さて、お茶をしようと、3階のレストランへ。しっかりした食事が中心のフレンチ・レストランになっていました。さすがに午後3時から、なんちゃらのステーキ、なんとかソース添え、なんちゅう重々しい食事はあんまりなので、デザートだけで退散しました。
(写真:紅茶のブリュレ+コーヒー。おいしそうでしょ。はい、おいしかったです。神戸のOホテルが入っていて、カレーが評判だと聞いていたのですが、1階のカフェでしか出していないとのこと。カレー目的の方はご注意ください。2004年夏に来たときは、3階でも食べられたのですが、変わってしまったらしい。経営母体は同じだそうですが、1階のカフェは軽食中心、こちらの方がお手頃な感じです。)
全体の印象をひとことで言うと、デートコースになるよう意識されているということでしょうか。文化的な香りのする、ちょっと贅沢な時間を提供しようという意図が感じられます。安藤忠夫設計の建物で、外のテラスを散歩してもよし、オープンカフェでお茶するもよし。特別展会期中の毎週、金・土曜は、夜8時まで開館しているそうです。
(by かのん)
※HPはこちら。
コメント
12月9日がみんな都合がいいです。
9日でも10日でも私はいいですが、他の方の都合を聞いてみます。
そーか、いつものうっかり。ところで、12/9か10は開店できない?
ところで、50回目の記念日は12月17日(日曜)だそうですが、博物館講座室ではどんな講座があるのですか?
http://www.suita.ed.jp/hak/moy/moy1.html
を見てもわからないので、質問しました。