誰でも楽しめる博物館プロジェクト 東京研究会の報告

画像このたび東京で開催された「科学研究費補助金 基盤研究(C)誰もが楽しめる博物館を創造する実践的研究-視覚障害者を対象とする体験型展示の試み」のプロジェクトの研究会について簡単に報告させていただきます。

【3月5日】
公開講演会(13:00~15:00)キーワード:共活  エントランスホールにて
研究会のメンバー17名、国際基督教大学関係者15名、一般参加者20名の合計52名の方々が参加しました。一般の方々といっても、ギャラリー TOM、新潟県立博物館、千葉市科学館、東京国立博物館などの博物館や大学でバリアフリー問題に取り組んでいる方々がほとんどでした。
聴覚に障害のある参加者もいらしたため、急遽、Mさんが手話通訳をして下さいました。(感謝)

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1.講演会は、
1)吉野輝雄先生による国際基督教大学における学習支援の紹介
2)広瀬先生は学校や博物館での学びについて、ご自身の体験をもとにユーモアたっぷりに話して下さいました。
質疑応答では、聴講された方々から鋭いご意見がありました。

2.体験講座(15:30~17:15)キーワード:共触  常設展示室および資料室にて
「素材の魅力を楽しむ」のテーマのもと、資料室と呼ばれる80平方メートル程の別室で、木製の酒樽や陶磁器の徳利など酒の器10種類、コギン刺の着物や藍染の麻布、木綿布を触学していただきました。また、考古学展示室では敷石住居址や関東ローム層の標本を、常設展示室では箪笥や雛人形も鑑賞していただきました。会場が狭く、行き届かない点が多かったことを反省しています。この触学の様子は、毎日新聞と点字毎日の記者によって取材されました。
見学の最後に、一堂に会し、意見交換を行いました。

3.大懇親会(18:00~20:00)キーワード:共酔  居酒屋「RS」にて
研究会メンバーを中心に21名が参加。Mさんが幹事として活躍して下さいました。
会場が狭かったため、グッと寄り添い必然的に共酔。

【3月6日】
4.討論会(10:00~12:00)キーワード:共創 エントランスホールにて
研究会メンバーを中心に、反対勢力(?)代表としての博物館関係者2名、新しく参加した視覚障害の方2名、合計29名が参加。
前半は、触学体験の感想を発表していただき、後半は今後の研究の在り方や、予定されている展示プランについて活発な意見交換が行われました。

4.見学会(13:00~)
ギャラリー TOMの見学に行かれた方もいますが、多くのかたは広瀬先生と共に、以下の展覧会を鑑賞されたようです。
・国立のギャラリーにて陶芸作品展
・湯島聖堂にて筑波大学生による彫刻作品展

講演や討論会は録音させていただきましたので、後日、記録をまとめたいと思います。

湯浅八郎記念館も、今回の研究会での経験を生かし、「誰もが楽しめる博物館」を目指していきたいと思いますので、今後とも、どうぞよろしくお願い致します。

(Yママ)

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