わたしと万博(13)…動く歩道は歩くもの

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大阪万博で、全国的に有名になったものに、動く歩道があります。
その動く歩道を、「関西では歩く人が多い」と揶揄されているのをテレビで聞いたときは、耳を疑いました。
動く歩道は歩くものではないか。動く歩道に乗ると必ず、「立ち止まらないでください」とアナウンスがあったはず。「万博には全国から6千万人も来て、動く歩道を歩かされたはずなのに、関西以外の人たちは覚えてないのかしら。」ずっと憤慨していました。

動く歩道が日本にはじめて設置されたのは、実は万博より3年も早く(私は大阪万博だと思い込んでいたのですが)、1967年、阪急梅田駅のものが最初のものです。
鉄道にくわしいokkunさんによると、当時阪急は手狭になった駅のホームを、順番に国鉄の北側へ移転していました。それにともなって、駅が遠くなることの不評を気づかった阪急が、乗客への対応策としてとりいれたのだそうです。ホームの移転は、神戸線から順にすすめられ、最後の京都線が移ったのは、1971年、つまり万博の翌年でした。
千里に住んでいた私は、小学生だったので、めったに梅田に出ることはなかったうえ、京都線利用でしたので、万博が動く歩道初体験だったのですね。そのため、万博で、動く歩道を歩くようにしつけられたと思い込んでいたのですが、実は阪急が我々をそう教育したのです。

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ちなみにokkunさんは、「阪急梅田駅は上を歩くように、万博では事故を恐れて立ち止まるように指示していて、とまどったのも覚えています」と言っていました。う~ん、万博では歩いてはいけなかったのかぁ・・・

阪急梅田駅の動く歩道のニックネームは「ムービング・ウォーク」、今日もみんな元気よく歩いていました。やっぱりこうでなくっちゃ。

※写真上は1967年の「京阪神急行電鉄」の営業報告書より。写真下は2007年のほぼ同じ場所。

(こぼら)

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