小野:今日のゲストは「千里つくも公園を守ろう会」会長の彦坂利久さんです。
彦坂さんは過去にFM千里の中継先でご出演していただいたことがありますが、今日はスタジオに来ていただきました。
小野:この番組は「万博1970」という題なのですが、彦坂さんの万博とのかかわりをお聞かせください。
彦坂:亡くなった母を含めて親子四代が楽しんだり、今でも楽しんでいる大事な場所です。
当時私は(津雲台から)転勤で和歌山にいました。私の子どもたちが津雲台の現住所に来て、母 (子どもにとっては祖母)に何回も万博に連れて行ってもらいました。
現在は二人の母として東京在住の長女は当時10歳、小学4年生でした。その娘が万博の印象を書いてくれました。
数々のパビリオンをみて、現代から未来へのアートファッションの一大潮流を感じたようです。太陽の塔を小学校の自由研究に選んだり、中南米やアフリカのパビリオンを見て国力の違いを感じたとの印象があるようです。またどの乗り物にも長い行列ができていたけれど全体としては素晴らしかったということです。
万博会場は家から徒歩30分くらいのところですが、いつの間にか会場に入っていたとのことでした。外周の塀に穴があったのでしょうね。
ダイダラザウルスが苦手な祖母が下で待っていると、「トシだから乗せてもらえないのかしら」と通りがかりの人が言うのを聞いた(小学校4年の)娘は「祖母は元気なのにそんなふうに見られているのか」とショックだったらしいです。
現在は娘の子ども、つまり私の孫を万博公園につれていってます。このように母から私の孫まで四代が万博を楽しんでいるわけです。
小野:彦坂さんのご長男から感想はお聞きですか。
彦坂:長男は当時2年生でした。パビリオンのことなどは覚えてないようです。「大きな建物がたくさんあってすごかった」という感想で、乗り物に乗るのに並んだり、ダイダラザウルスは1号機、2号機という小さい物にしか乗れなかった。もっと大きかったらスピードのあるのは4号機、5号機に乗れたのに・・・乗りたかったと言ってます。
小野:そして、おばあちゃんとの思い出をなにかお聞きですか。
彦坂:おばあちゃんが弁当作ってくれて、ベンチに座って食べていました。当時はナイフの持ち込みは問題なかったのでリンゴの皮をむいてもらった思い出がある。今だと、入口の持ち物検査でひっかかるでしょうね。当時はいい時代でしたね。
また、万博からの帰り道は疲れきっているので、津雲台の手前の大阪ガスの球形タンクまで来ると元気が出たそうです。
これらの話は子どもたちがメモを作ってくれ、母の仏前に供えてあります。今回FM千里に出演したことが母へのいい供養になりました。
小野:お子さんの思い出のほかに、愛知万博にもたずさわったとお聞きしますが・・・
彦坂:2005年に愛知万博がありました。愛知博の会期末ころ「70年万博の会場だった吹田市が何かを展示しよう」ということで、千里の竹で作ったミコシを出すことになりました。
精密な設計図を描いて竹でできたミコシをつくりました。ミコシには二種類あって、「神輿」はご神体、つまり神さましか乗れない、人間は乗れないミコシです。一方私たちが作ったのは高貴な方が乗る「御輿」あるいは「玉の輿」と呼ばれるものでした。
愛知万博に行く前に吹田市役所玄関で展示していました。子どもさんが乗って太鼓をたたいてくれました。このイベントにかかわり、千里竹の会の方々が全面的に協力してくださいました。写真をごらんになっていただきたいです。
小野:博物館の万博展についてお話をお願いします。
彦坂:博物館では市民委員が特別展を企画運営しています。昨年千里ニュータウンをしたときにも私は参加しました。千里南公園には大阪万博にちなんだ彫刻がありますので紹介を兼ねて「千里南公園文化探訪」という本を作りました。この本を片手に皆さんに千里南公園を歩いていただきました。去年はこれが好評でした。
今年の万博展にも市民委員として参加しました。万博展の準備委員会の時期、今年5月に「千里南公園文化探訪」の改訂版を作って「出前博物館」というイベントを担当しました。FM千里も参加してくださいました。
今年5月に参加者の皆さんにお配りしたスイタクワイは吹田慈姑保存会の北村会長から分けていただいたものです。
小野:そうです。いただいたスイタクワイは小さな葉っぱだったものが夏には人の顔の大きさくらいの葉っぱになり、今は枯れ始めています。
彦坂:その話をお聞きになれば北村会長はお喜びになるでしょうね。
小野:彦坂さんは万博といってもいろんなところでたずさわっていらっしゃるのですね。
彦坂:いろんな団体のかたが「一緒にやろう」とおっしゃってくださいますのでできることです。千里南公園文化探訪でも協力してくださる各団体を紹介することもしました。新しいメンバーを迎えて来年も開きたいと思っています。
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リクエスト曲は70年にヒットした皆川おさむさんが歌う「黒ネコのタンゴ」
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小野:可愛い歌でした。今日は彦坂さんと万博とのかかわりについてお話いただきました。来週は市民活動の内容についてお話いただく予定です。
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聞き手はFM千里スタッフの小野さん
聞き書きはFM千里ヘビーリスナーのおーぼらでした。
コメント
ダブりを直しました。ご指摘ありがとうございます。本番で聞いたものとは話の順番を入替えて読みやすくしている部分もあります。