一昨日の夜おそく、ブログ用に、近所の自販機を撮りに行きました。そこで思い出したこと。アボリジニたちが日本に来たとき、自販機を見て「考えられない、夢の機械だ。しかし、これじゃあ毎日朝から長蛇の列ができて仕事にならんだろう」と驚嘆していました。彼らは激しい飲み方をするので、アーネムランドは基本的に禁酒になっています。
よくみると、ビールの横には日本酒、ワイン、焼酎までうっていました。最近では午後11:00以後は買えなくなり、20歳以下の方は飲めませんと表示に書くようになってますが、規制としてはゆるやかなものです。この種の機械は全国津々浦々にありますが、とくに大問題は起こらなかったようです。
これは日本人が酒について寛容、ある意味ではトレーニングができているからではないでしょうか。アメリカにいた時(今でも)、酒を手に入れる苦しみはすでにお話しましたが、もしもっと文明化されて(サケ飲みの見方ですが)酒が一般に売られることになっても、ビールまではいいけど、スピリッツが売られることは絶対にないでしょう。
サケは「快楽の水」と「悪魔の水」という両面性を持っています。それは酒を飲んだ人がどう振る舞うか、まわりの人々がそれをどう考え、あつかうかにかかっているのですが、世界の社会にはそれぞれ独特の歴史がありそれを踏まえた「文化のしばり」があるようです。そんな異文化体験を、申し述べたいとおもうのですが、皆さまの経験や意見も是非ききたいものです。酒についてはなかなかおもしろく参考になる本があります。石毛直道編『論集 酒と飲酒の文化』 平凡社 1998。石毛先生は11/22(土)にも講演会があります。
(カンチョー)
コメント