「科学研究費補助金 基盤研究(C)誰もが楽しめる博物館を創造する実践的研究-視覚障害者を対象とする体験型展示の試み」のプロジェクトは、国際基督教大学博物館湯浅八郎記念館と共催で、今年度2回目の研究会を開催いたします。
【東京ワークショップの趣旨】
近年、大学で学ぶ視覚障害者は当たり前の存在となりました。パソコンなどの技術革新、ボランティアの増加に呼応して、障害学生の学習権が保障されるようになり、学内に「障害学生支援室」(サポートセンター)を設置する大学も増えています。障害者と健常者の「共生」を考える際、大学が果たしてきた役割は重要であり、その経験を客観的な資料として整理・公開することも大切でしょう。
一方、昨今の博物館でも障害者の来館を促進するサービスが少しずつ意識されるようになりました。しかし、「支援」「サービス」などの語が象徴するように、ややもすると「共生」とは障害者を健常者に近づけること、マイノリティへの一方向的な介助とも認識されがちです。
本ワークショップでは「共生」に代わる新たな概念として「共活」を提案し、障害者と健常者がともに活かし、活かされる社会のあり方を探ります。大学や博物館における「共学」と「共楽」の実践例に立脚しつつ、障害の有無を越えて万人が「共愕」するような展示の具体化に向けて、個性豊かなプロジェクト・メンバーが語り合います。
【東京研究会のスケジュール】
日時:3月5日(金)
会場:国際基督教大学博物館湯浅八郎記念館エントランスホール
12:45~13:00 受付
13:00~15:00 公開講演会
「ともに活かす社会を求めて--視覚障害者との『共学』『共楽』の事例報告」〈キーワード:共活〉
司会:小山修三(吹田市立博物館館長)
挨拶:久保謙哉(ICU教養学部副部長、学習支援担当)
講演1:
「『共活』をめざす大学の教育実践—ICUにおける視覚障がい学生の受け入れと支援体制」
吉野輝雄(ICU教養学部教授)
講演2:
「共活社会を拓くフィールドワーク—大学と博物館をつなぐもの」
広瀬浩二郎(国立民族学博物館准教授)
質疑応答、意見交換
15:00~15:30 休憩
15:30~17:00
体験講座「素材の魅力を味わう」(湯浅記念館展示および所蔵資料のタッチツアー)〈キーワード:共触〉
3月6日(土)
10:00~12:00
討論会「ともに愕く展示を創るために—障害者支援から異文化間コミュニケーションへ」〈キーワード:共創〉
◆上記13:00~15:00の講演会(青字部分)は公開しています。聴講無料。
聴講ご希望の方は、国際基督教大学博物館湯浅八郎記念館に電話でご予約ください。
TEL 0422-33-3340
コメント
近畿、大阪では何もないのですね…
しかも、平日は稼がなければならないのに…