JMMA 第一回近畿支部研究例会がおこなわれました (東京大会は震災のため中止だったそうです)。
まず、英国レスター大学 V.ゴールディング教授が問題提起として「ミュージアム指導員の教育:大学と博物館の協力」の講演。レスター大学は独立した「博物館学科」を持つ数少ない大学です。博物館教育はなぜ必要か、どのような科目があるか、特に展覧会をひらきどう市民を啓発していくか、市民に興味を持ってもらうためには展示にどんな工夫をするかを理論的にのべました。久しぶりに大学の授業をきいたので退屈するとともに懐かしかった。そのあと、同大学で教育を受けた黒岩啓子さんが「博物館教育の実践~可能性と責任」と題して、博物館教育活動の具体例をスライドで紹介しました。
休憩の後パネルディスカッションとQ&Aがおこなわれました。日本の大学での学芸員養成過程で博物館教育論が必須科目となるのが来年からということで、期待と戸惑いと不安のもと、従来の制度批判もふくめ、フロアから厳しい質問もあってなかなか活発な論議がくりひろげられました。こういう議論の中から新しい博物館像が生まれてきそうだと感じました。
昨年、すいはくでは実習で、展示について学生が「計画ー演示ー解説」までをやり、その後シンポを開いて討論する試みをやりましたが、もっと計画的、組織的に充実できないかという要望がありました。博物館実習の充実がこれからもっとも注目されるかだいとなるでしょう。
参加者は70人をこえ、しかも若手の多いいつもとちがった、熱気が会場に満ち溢れていました。
(カンチョー)
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