11日(土曜) 14:00から大阪市立大学大学院教授
三田村宗樹さんが「あなたの住まいの土地環境 ~地震災害にかかわる宅地造成地の特性~の講演をしました。
ニュータウンなど山や丘を開発する時、「高いところを削って低いところを埋める」という方法で町全体を平らにしていくのが普通です。完成したら開発前はどこが山でどこが谷だかわからなくなります。
ところが阪神淡路大震災後の芦屋での調査、東日本大震災後の仙台市での調査によって宅地開発で谷を埋めた盛り土部では土地そのものが動いていることがわかりました。
戦前の地図と最近の宇宙からの写真とを比較して千里ニュータウンではどこが削られ、どこが埋められた(盛り土部分)かを調べました。その際、埋めた土が砂なのか粘土なのか、埋めた後の傾斜は何度くらいなのか、以前はため池だった所なのかなどの要素を加味して大地震が来たときの危険度を予測しました。
上の図で色がついていないところは削られた場所です。
仏念寺断層や小野原断層部分で盛り土された場所は傾斜が急なので危険度が高く出ています。
同様の調査を泉北ニュータウンと羽曳野丘陵でもおこないました。羽曳野丘陵では昔の地形がわからないくらいに平坦化しているので地震に対する脆弱性(ぜいじゃくせい)に影響がありそうです。
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(おーぼら)
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