館長ノート

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どれみは蘇らしぃ?

延喜式には蘇という食品が記載されている。牛乳一斗を一升にコンデンスする、とあるのでクリーム、バター、あるいは(豆腐の)湯葉のような乳製品だったと思われる。しかし、現物は残っていないので、実物がどんなものであったかは記述から推測するしかないの...
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高樋説話の背景

5世紀末から日本でも漢字(万葉仮名的にも)が普及しはじめたことは稲荷山古墳の鉄剣(471)が示しています。6~7世紀になると、稗田阿礼の話す帝紀・旧辞を太安万侶が筆記したことが象徴するように、「口承」から「文字」へと記録法が移行した時期でし...
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本のご紹介 :『月刊 たくさんのふしぎ 2010年5月号 昆虫少年の夢 オオムラサキ舞う森』

草山万兎(文)足立隆昭(写真)『月刊 たくさんのふしぎ 2010年5月号(第302号) 昆虫少年の夢 オオムラサキ舞う森 』 福音館書店 700円 「こどものころ、ぼくは昆虫が大好きだった。とくに蝶々と甲虫がすき。ひまさえあれば昆虫採集にで...
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ユニバーサル・ミュージアムに関する報告会

3月29日(月)13:30~15:30に開催されたユニバーサル・ミュージアムに関する報告会のレジュメです。参加者は21名。講演のあと、すいはくで6月におこなわれる実験展示「さわる -五感の挑戦 PART5-」にむけて活発な意見交換がおこなわ...
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春のはかな草 spring ephemeral

落葉樹の若葉が萌え出る前のほんの短い期間、明るく日の差し込む林床には小さな花が咲き乱れます。カタクリ、セツブンソウ、ユキワリイチゲ、キクザキイチゲ、イチリンソウ、ニリンソウ・・・・。河合雅雄先生はそれを詩的に「春のはかな草」と呼ぶんでいるそ...
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滝沢さん最終講義

滝沢幸恵さんの最終講義「吹田の観音信仰」がおこなわれました。仏教が日本独特の、大木や岩などの自然信仰を加えることによりひろく受け入れられたこと、それが吹田の真言系の寺院の縁起にもよくあらわれていると指摘しました。滝沢さんは、すいはくの準備室...
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縄文アバター

サンマル で 3でい映像が活用できるかどうかの、けんとうがはじまりましたー(カンチョー)【注】東京に出張しているカンチョーから、さきほど届いたメールを転載します。文字変換がうまくできず苦労しているようですが、自分で携帯メールが打てるように努...
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町に杖を曳く :町歩きと博物館

永井荷風はへそ曲がりのエロじじい、浅草のストリッパーの肩を抱いてヤニ下がっている写真が雑誌に載ったりしてたので、マジメな文学少年としては許せんとおもっていた。ところが、最近、催眠薬がわりにちょうどいいやとおもって『断腸亭日乗』を読みはじめ、...
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池由加(いけゆか):いちばん大きな甕

わたしが今まで見た、いちばん大きな縄文時代のカメは高さ84cmである。東博のガラス・ケースをはみだすようないきおいで中期の中央山岳部の土器製作技術の高さに驚いた。時代が移って弥生時代のものは、(ざっと調べたところ)九州の立岩遺跡のカメで高さ...
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食探検 @余呉湖 

I先生と余呉湖に食探検に行ってきました。春期特別展「古代摂津国考」のオープニング講演(4月24日)の話題にのぼりそうな食べ物をいっぱい堪能してきました。フナの刺身、たまごまぶし氷魚天然鮎の塩焼き熊と猪の鍋子持鮎なれずし(おみやげ用のパック)...