サテライト展示-文化人類学者の夢
千里ニュータウン「生え抜きの」建物にある一軒を借りてサテライトと名付け、展示や交流の場にしようという考えは、この市民委員会からわきでてきた卓抜なアイデアです。
そう聞くと、住み込み調査(participant observation)を命とする文化人類学者の血が騒ぐ。もぐり込んで何が起こるかを記録したい(アナタが住むとタヌキの巣みたいになるのよ、誰が掃除するの、と冷たい言葉を浴びせる人がいるのですが)。
サテライトはまず、室内をどう設計し、飾るか問題です。時代は?入居したても考えられますが、新しい環境に慣れて生活が落ち着いた頃、万博前後がいいでしょう。すると、サラリーマンの主人、奥さん、小学生の男と女の子の4人家族という千里NTの平均像がうかぶ。
室内は、あくまでも展示の場ですから、日常生活そのままというわけにはいかんでしょう、省略が要る。まず玄関。靴と下駄箱(上に羽根をひろげたワシか、北海道みやげのクマがほしい)、傘やレインコートが壁に掛けてある。あがって、DK、テーブルに紅茶セット、読みかけの新聞と眼鏡、食器棚に調理具、調味料。子ども部屋は勉強机、本棚、お人形やプラモデル、壁に時間割やアイドルのポスター。
寝室はかたづけて客間にしましょう(応接セットもいいですが場所とるなー)。風呂場も公開するとすれば、石けん、シャンプー、桶、金魚。
いま、このブログで「なつかし物」を集めていますが、それをもとに相談して、千里NTらしい雰囲気をかもしだし、連れてきた子に自分の子どもだった頃を、同級生が集まれば思い出を、語ることのできる場となればすばらしい。また、現在計画中ですが、特定の日に、初期からの住んでいる方にお話を聞く会を開くことを考えています。
さて、ここに「いまのNTの生活も知りたい」、民族学者がどう潜り込むかの話です。住み込むなら、家族はいま旅行中で、留守番中ということにする。シニアをつかまえて昔の話を聞く(オーストラリアの調査をおもいだすなー)、訪ねてきた友人と茶をのみダベる、夜は酒盛り。ビデオの棚には教養の薫り高いケーブルテレビのカンチョー講演から、怪獣、アニメ、そしてもっとおもろい・・。「なんちゅう居候や」と思うでしょうが、社会貢献のために、お絵かき教室、英語塾(助っ人がいるなー)、こどもの遊び場、文化人類学の聞き取り調査の実践を教えてもいい。
碁、将棋、麻雀のトーナメント大会をやれば人が集まるかしら。
■図はカンチョーが描いた当時のイメージ。詳しくはこちらをクリック(PDF)。
コメント
サテライトの室内展示の一案として、いま女の子の部屋のイラストを準備中です(鉛筆で書いたのでよく見えないから書き直し中)。その横にあった、男の子(彼女の兄か弟かが問題だ!)の机の周辺をかんがえてくんないかなー。tugio君などと相談して。そーすると、s30年代生まれ世界になっちゃうけどさ。
ただいま、「ホクサンバスオールが我が家に来た日」の台本作成中。団地に住む小山家。主人 修は梅田の会社へ通うサラリーマン。妻 一男一女と暮す。他に登場人物は近所のおくさん谷川家・片岡家などなど・・。朝食にコンフレークスを食べながらの家族の会話・・・。 これから集まるグッズによってストーリーが変化します。みなさんたくさんいろんな物を集めてください。