千里ニュータウンの自然 : ヒメボタル

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ヒメボタルって知っていますか?

みなさまにおなじみのゲンジボタルやヘイケボタルと違って、ヒメボタルは幼虫の時期に水を必要としません。
ゲンジボタルの幼虫は水中にいるカワニナという貝をエサにしていますが、ヒメボタルの幼虫はオカチョウジガイという貝など、陸にいる貝をエサとしています。そのためヒメボタルは水のないところでも見られるのです。
吹田や兵庫県丹波市山南町では竹やぶにもヒメボタルはいます。

ヒメボタルのメスは後翅(4枚あるうち、後ろのハネ)が退化したため、ハネは2枚しかないので飛べません。歩くだけです。生息地が開発されると、他の場所に飛んで逃げることができないのです。

ニュータウン建設以来、自然環境が大きく変わった吹田市では水の環境も一変したためゲンジボタルやヘイケボタルは絶滅しました。

しかしニュータウン建設で意識的に残された周辺緑地でヒメボタルは生息しつづけてきました。今日では吹田市のみならず大阪府内でもチョー貴重な存在になっています。

ヒメボタルの光り方はゲンジボタルやヘイケボタルのように「ポッワーン」といった光り方ではなく、飛行機の点滅灯のように、一瞬光るだけ。フラッシュ光とも呼ばれています。

千里ニュータウン展の会場にその写真が出ていますのでごらん下さい。いくら露出時間を長くしてもヒメボタルの光は点にしか写りません。(ゲンジボタルの写真ではその光は線になって写ります)

吹田市内の環境団体のうち地元の西山田ヒメボタルの会、吹田自然観察会、すいた市民環境会議の三団体が「吹田ヒメボタルの会」を結成して、5月から6月にかけて毎晩、吹田市西山田と高野台との間に残された千里緑地でヒメボタルの発光数を調査しています。今年で9年目になります。

今年も5月1日から調査が始まっています。
一緒に調査に参加したい方は午後8時に西山田公民館入口に集合してください。汚れてもいい服装をおすすめします。調査方法はその時にお知らせします。
付近は住宅地で駐車場はありません。必ず公共交通機関か徒歩でお越し下さい。

写真は今夜の結果です。まだゼロです。ホタルは私たちを喜ばすために光っているのではなく、繁殖のために光っているのです。そこでヒメボタルが光りだすころには、吹田市緑化公園室は街灯を消してくれます。地域の方もヒメボタルのために不便をガマンしてくださっています。(感謝)

昨年のデータはここにあります

(by 広報:おーちゃん) 関連ブログ

 

コメント

  1. おーちゃん より:

    そっか、「付近は住宅地 駐車場もないから 必ず徒歩で・・」が抜けてますね。 追記します。ご指摘感謝です。

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