5/27(土)、青山台住民だったNさん宅の押入れ深くから発掘されたホーム8ミリ上映会をやりました。あまり告知しなかったこともあって、20数名のお客さまでしたが、部屋を暗くして、8ミリフィルム独特のコマ送り音が聞こえてくると、気分は60年代!カドが丸っこい画面なんて、今の薄型テレビでは出せない味わいです。
街路樹がはげちょろけだった開発当初の町並みや、運動会、やたら古めかしい紅白歌合戦(TV画面を撮った)、大混雑の中で行った万博など…プライベートフィルムでしたが皆さんからはときおり「ほー!」と声が上がりました。
普通の人の普通の記録なのに、40年を過ぎてみると、すべてが懐かしい&面白い!きっと「普通」だからなんでしょうね…。本人は「正月なのに目玉焼き食ってるなんて恥ずかしい…」とか「2日間万博に行ったときの服が同じで恥ずかしい…」とか、しきりに恐縮していましたが…。
この映写機は1980年ごろ、ビデオが普及してきて「このままではフィルムのストックが見られなくなる…」と予感したNさんが購入。今回はヨドバシカメラやネットで予備部品を揃え、念入りにリストアしていただきました。レトロ上映会やるのにネットで部品買ってるところが2006年です。
1960年代は衣食住ともに本格的な「マスプロダクト」の世界に突入した時代で、「住」の大量供給という背景から千里NTも誕生しました。そういうことを味気ないという人もいるけれど、逆に言えば、皆が同じような家に住み、同じような服を着て同じような暮らしをしていた…という意味で、「思い出の共有」がしやすい環境が整ったともいえます。
「誰かの記録は皆の思い出」
そういう趣旨で、「あのころのニュータウンと私」の写真展示コーナーも構成しました。このコーナー、解説文を一切つけていなくて「説明がほしい」と言われることもありますが、皆でイメージを膨らませていただきたくて、あえてここは解説ナシにしています。本当はもっともっと大勢の方から写真を集めたかったのですが、時間と手数がなく…。
住民数名の方から貸していただいた写真はすべてスキャナでデジタルデータ化し、補正して状態を復元していますので、元の写真よりもキレイです。40年以上たつと、セピア色に変色した写真もありましたが、モダンな千里NTにセピアは似合わない気がして、なるべく「撮ったばかり」に見えることを目ざしました。皆で創った「町のアルバム」、お楽しみいただければ幸いです。
(by okkun)
コメント
会期延長(ダイジェスト版)の記事が出ていませんでしたか?ただし延長部分は博物館の主催に変わりますから、イベントに関しては博物館がどう決めるか?
「あのころの・・・」コーナーの写真、ほんと、他人のものなのに、顔だけすげ替えたら、そこに「私」が出現します。着ているものも、背景も・・・。8ミリ見たかったです。次の上映会は、、、、、ありませんか?