21世紀の縄文

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宮本ルリ子さんは陶芸作家、私の友人福本繁樹さんの弟子で、ニューギニアやフィリピンで野焼き土器のフィールド調査もやった人です。
先頃、グル-プ展の案内があり、なかに「21世紀の壺」と題する縄文をイメージした彼女の作品の写真がありました。

現在、すいはくをはじめ各地の考古学資料館や博物館では、「土器を焼く」体験教室が普通に行われています。しかし、気になるのは燃料に木材が使われていること、廃材はいま、ゴミの主役の1つで、無尽蔵にちかい状態にあるからいいのですが、縄文人は貴重品として大切に使いまわしていました。一度計算したことがあるのですが、土器を木で焼くとすれば、まわりの森はきわめて短期間のうちに消えてしまいます。木のないインドではウシの糞を燃料につかっています。

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兵庫県丹波市柏原町(かいばらちょう)にある「丹波の森公苑」では、河合雅雄先生の提唱で夏休みに、子どものための「縄文の森塾」をやっています。私は塾長として、ルリ子さんに講師として来てもらい、落ち葉、枯れ草、木の枝で土器を作成するエコロジー焼きをやって大好評です。ルリ子さんは現代の素材をつかうせいか、これまで縄文に関わる作品をあまりつくらなかったのですが、今回ははじめて、これまでの体験がフォルムに姿をあらわしたとおもいます。ぜひ、一度足を運んで見てください。
(カンチョー)

■イメージの新様態 [やきもののイメージ]■
尹 麗娟(中華人民共和国)/マーガレッタ デップ(スイス)/シャオ ティン ルー(台湾)/宮本 ルリ子(日本)
6月19日(火)~7月1日(日)
ギャラリーすずき
京都市東山区三条通けあげ(都ホテル前)
TEL 075-751-0226
*地下鉄東西線 けあげ駅2番出口徒歩3分
(12:00~19:00 最終日17時まで)月曜休廊

7月2日(月)~7月7日(土)
ギャラリー白
大阪府大阪市北区西天満4-3-3 西星ビル2F
TEL 06-6363-0493
*地下鉄南森町駅2番出口より約10分/京阪・地下鉄淀屋橋駅1番出口より約15分
(11:00~19:00 最終日17時まで) 日曜休廊

●今年も、丹波の森公苑・縄文の森塾で、ルリ子先生の土器づくりの指導があります。
7月16日に開校式と縄文土器&お面づくり、8月の2泊3日のキャンプのときに焼きあげる予定です。小学生(高学年)対象。くわしくは、丹波の森公苑のHPで(でも、まだ募集案内は出ていませんのであしからず)。昨年のようすは、こちらをご覧ください。残念ながら塾長は、今夏、欧州外遊のため欠席です。

コメント

  1. もぐら より:

    昨年はひたちなか市で開催された、ふるさと考古学で宮本ルリ子さんに土器作りと土器野焼きをしていただきました!どうもありがとうございます。一番面白かったのは、「縄文VSパプアニューギニア」。縄文、パプアニューギニアの土器をアトランダムに映し出して、「縄文だと思う人!」「パプアニューギニアだと思う人!」と手をあげてもらって当てっこをしました。子供たちがほとんど当てていたのにびっくり。さいごはおまけで弥生時代の人面付きのつぼを見せました。

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