市民企画に期待する : 実験展示『吹田のアルバム』に寄せて

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景観について
「景観」が、すいはくのテーマの1つになってきました。今春の「吹田の景観を掘りおこす2」では、300万年前まで時代を遡らせることによって、景観が地殻変動や気候という自然要因によって大きく変わること、そして、人が景観を変えてきたことを明らかすることができました。その視点を現在にまでひっぱると、いま私たちが直面している地球温暖化の問題にまで当然及んでくるでしょう。

景観を展示するためにはさまざまの切り口があります。対象があまりに大きくて難しいのですが、最も有効な手段は、風景をみることでしょう。人はいつから風景を描き始めたのでしょうか、写実的な「風景画」としては近代西洋画や浮世絵ずいぶん新しいもののようです。(起源や歴史については今後、考えてみたいと思っています)。それに対し、写真の発明は正確さと最近のデジカメに見られる技術進歩によって、実に多くの「画像」が生み出されていることに気づきます。これを集め、記録として活用出来ないのでしょうか?

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まずやってみること
博物館の企画・運営は(当年度)予算にそっておこなわれています。すいはくでは春と秋の特別展、冬の「むかしの暮らしと学校」展の3本が軸。入場者数をみると特展のあるなしがはっきりと影響していることがわかります。
今年度は諸般の事情から6~7月の2ヶ月、「何もない」状態が生じました。何とかならないかと盛り上げ会や秋の万博展市民委員など有志の方々に愚痴を漏らしたところ(カンチョーの能力のなさは棚においといて)。今回の市民企画展案が浮上しました。千里ニュータウン展にはじまり、写真コレクションを積み重ねてきた奥居さん、ぶらっと吹田?、ぐるっと吹田?で、歩きながら写真を撮った岡村さん、松岡さん、万博展のプロデューサーとして写真集めを呼びかけている明石さん、これで何かできるのではないかということになりました。予算がない、準備が不十分を承知しながら、「まずやってみること」という熱い思いがつたわってきました。

将来への展望
博物館側はまわりの壁と陳列ケースに、画像資料を年代的にならべます。そして中央部を市民がうけもち、「千里ニュータウン」、「現在の吹田」、「万博のころ」の写真を3期間に分けておこなう行うことが決まりました。こういう、努力を続けていけば、すいはくに整理の行き届いた「画像アーカイブ」が出来ることが期待できそうです。
この市民企画の展覧会ということを考えると、いろいろなアイデアが浮かんできます。将来は(写真に限らず)市民からの企画持ち込みを受け入れ、委員会をつくって検討し、実行することも出来るのではないでしょうか。それならば、市から(多少の)予算のバックアップをお願いすることも考えたいとおもっています。

(カンチョー)

コメント

  1. もぐら より:

    okkunさんくれぐれも無理なさらないように!でも、楽しんで逆に「これはこうしてほしい!」とカンチョーに突っ込んでくださいネ。かくゆう私も「さかいさん、縄文のワークショップ、できる?」「できますけど…」「夏になんだけど」「…あ、友人とのコラボ展と重なるけど…」「なるべくひとがたくさんくるものにしたいナ」……で、水戸市立博物館の『縄文アドベンチャー』展をバックアップすることになりました。7月25日9月2日です。わたしは1ヶ月ちょいあります…。(フォローにならないなあ)

  2. みっちゃん より:

    きょうちゃん さん。
    万博で撮影したのは水仙でなく 睡蓮ではありませんか? 今ごろ水仙って咲いてないもんな~ okkun さん。カンチョーとのやり取りが目に浮かぶようです。ご苦労のほどが分かりますよ。

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