地球の将来 :2010年という通過点–2007年コスモス国際賞受賞者G.メイス博士

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私たちの住む自然環境が恐るべき状況になっていることを具体的に告発したのは、1962年のL.カーソンの『沈黙の春』だった。目先の利益を追う産業界は大反発したが、学者や市民は21世紀の資源枯渇や環境の悪化を真剣に考えるようになった。その10年後には国連で「人間環境会議」がひらかれるようになり、環境問題が世界的な動きとなった。1997の京都議定書、ゴア元副大統領の『不都合な真実』がベストセラーになったこと、そして、最近の異常気象ら私たちも「他人事じゃない」と感じ始めているようだ。

私も委員の一人である花博(協会)のコスモス国際賞は、今年で第15回になり、この記念すべき節目の年の受賞者にロンドン大学のG.メイス教授が選ばれた。彼女は絶滅のおそれのある動植物のレッドリストと、商品としての動植物の国際取引を禁ずる「ワシントン条約」の作成の中心的な人物である。彼女がえらいと思うのは、学問の狭い世界にとじこもらず、2010年という時間を制定して、このときに地球環境がどうなっているのが、絶滅危惧種がどう生き残っているかを見ようという具体的、現実的な問題提起をしたことにある。

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授賞式は10月4日ですが、それに先だって10月2日には京都大学芝蘭会館で記念講演「生物多様性の喪失と生態系の変化」があり、記念講演と岩槻邦男・兵庫県立人と自然の博物館館長との対談がおこなわれます。また、10月6日には東京で「人類と地球の未来のために」の記念シンポジウムがあります。ともに、入場料無料、同時通訳つきです。
参加申し込み方法など詳細は、http://www.expo-cosmos.or.jp/whatsnew.htmlをごらんください。

(カンチョー)

 

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