竹は栽培植物なのだ

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「竹は栽培植物である」ことが アタマから抜けていたことに気がついた(マダケやモウソウチクなど、わたしたちが普通にタケと見ているものについてで、ササ類はいれていない)。里山の放置と、たぶん、地球温暖化の影響もあって、タケは今、日本のもっとも難儀な雑草の一つという意見さえあることもあり、基本を忘れていたからだ(マダケは日本自生のものという意見もあるが・・)。

そんなとき、「モウソウチクの藪は葉が多く、全体にぼってりして桿先が頭をたれるが、マダケはツンツン立っているから容易にわかる」という言葉にであった。

それを目安に風景を見ると、わたしの日常行動範囲である摂津、河内、山城、大和の低山帯はモウソウに蹂躙されている。モウソウチクはタケノコ用だったことは、農家の裏庭とか、里山と畑地の境が(雑草としての)竹の拡散の拠点となっていることからわかる。

これに対し、マダケの藪は河辺に多く、川筋を往来して竹細工をしていたサンカなどの専業グル-プがあったという民俗学の記述が思いうかぶ。さらに、クロチク、キンメイチク、ホテイチョクなど斑入りや色変わりを愛でる園芸種が個人の庭先にある。

そうか栽培植物なのかと、佐藤洋一郎さん(総合地球環境学研究所・教授)に言ったら、「そうよ、アカザ、ヒユ、セリ、ミョウガなど、今は雑草にちかいが、昔は立派な栽培植物だったんです」とおっしゃいました。佐藤さんは、7月に竹の特展の第二週目に、地球研の研究グループを引き連れて、すいはくで竹か地球温暖化にかんするシンポジウムをやっていただける予定です。ご期待ください。

(カンチョー)

図:マダケの栽培面積 / 宮脇昭編 『日本の植生』 学習研究社 1977 より

コメント

  1. カンチョー より:

    ほとんどがモーソーだと思います。さきツンツンと言うところを見ればマダケもあるようですが、それぐらいじゃあやしいけど。タケは10年で藪になると言われるので、千里のタケ林は、けっこう新しいんじゃないかと思います。展示では、地図に描きわけらればいいなとおもいます。

  2. きょうちゃん より:

    明日(3/24)、 雨さえ降らなければ、「タケノコ」ほりに。 場所:吹田市 桃山公園 13:30 愚妻:Oさん・Fさんのアドバイを話すと・・・ ゴム引き手袋・掘り具・○○・袋を早速に準備 たくさん、たくさん掘りましたら・・・「すいはく」で、ご近所で、日頃の感謝祭だっ て

  3. 団塊の婆 より:

    7月の第二週目のシンポジウム、とても楽しみです。他の予定を入れないようにしますので日にちをなるべく早く決めてください。カンチョーさま、よろしくお願いします。

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