博物館の外回り :インスタレーションを考える

特別展のイベントによく使われる屋外の場所が2つあります。

画像展示場からドアをくぐって、廊下に出て扉を開けると(いつもは鍵がかかっていますが)、芝生の広場があります。屋根の下にコンクリートのたたきがあり、日差しや風雨に強いので、ファッションショウ、うどんや流しソーメンを食べる、土器づくり、工作教室、最近では日食観察、鉄砲隊の実演など、催し場としてもっともよく使われています。

画像もう一つは玄関の階段まえにあるアスファルトの広場。ここは万博展の時、ステージを置いて、民族音楽や舞踏、民族料理、フォークの集いをおこない、吹田アーカイブ展では、観客とパーフォーマーが展開して神輿や群舞が披露されました。ここで、「ビヤホールをひらこう」という声が出ていますが、イベントや夜間開館とあわせて、暑い夏の夜の市民の憩いの場所にするのもいい考えかもしれません(ここは名目上は公道だそうですから、多少のアルコールはOKのようです)。

博物館に入るには、正面玄関から駐車場の脇をすぎ、名神の下を通るトンネルを潜らねばなりません。ここは、かつては薄暗く、落書きの絶えない荒れた場所でした。千里NT展の時、壁画を描こうという案が出て(題してトンネルアート)、二年後の万博展までに両画が完成しました。「すぐ落書きで汚されるのではないか」というのは杞憂でした、アートの力はすごい。いまでも立派に保たれていて、行く人を楽しませています(最近では、下塗りが劣化して部分的に剥落が出ているのが心配ですが)。後は天井に太陽発電のダイオード星宿図をつくりたいものです。

ここから発想を飛ばしてみます。今年の夏行われるイベントの成果をインスタレーションする、少なくとも展示期間中は成果をのこしておけば、参加者の活動の足跡を振り返ることができます。このような博物館施設の全体構想を持ってあたれば、特別展のあり方に新しい光が見えてくるのではないでしょうか。

(カンチョー)

コメント

  1. okkun より:

    そうか!この「博物館前広場」(ファサードの線より前)は道路予定地だから、法的にはすでに公道なのね…昔、新宿西口前「広場」を「道路」だと解釈して集会を禁じたというエピソードがありましたが、ここは博物館敷地じゃないからお酒も飲めるしタバコも吸える…という解釈は、カンチョーにとっても朗報ではないでしょうか?

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