吹田から大阪城まで、水をひくための費用はどれくらいかかるでしょうか。
吹田市水道課にききました。
現在、家庭に来ている水道は径20㍉の塩化ビニール管で。これで8キロ分だと、1130万円。本式に、径75㍉のNSダクタイル鋳鉄管だと42000万円。ただしこれは材料だけの値段です。ちなみに、今、地下鉄を掘ると1キロメートル当たり200億とかといいますから、倹約しても1600億円。欧米のようにギャングが走り回れる地下施設を作るのは大変です。
「説話の背景」でも述べたように、あの時もし、高樋をつくったとしても、短期的で簡便なもの。平城京では木樋が発掘荒れてますが、柱などの廃材を利用だそうです。だから、そのあたりに生えている竹を利用したと考えてみましょう(モウソウチクはなかったけど)。これを突貫工事でやる。
これを、現在の吹田における竹関係ボランティア団体に頼むのとどうなるのだろうか?
そこで、広報副部長のきょうちゃんに、8キロの竹製ながしソーメン台をつくるとすれば、という条件で聞き取り調査をしてもらいました。すると:
まず、竹は1m当たり一本生えているとすると、1アール100本だから、1ヘクタールつまり約1町歩の竹林があるとよい。
竹は径5cmはある、しっかりしたものが10,000本は必要。1人1日500本切れるとすれば、200人なら1日(他に枝払いやフシ取りもありますし)。
ただし、これを全部吹田でまかなうと運搬費が大変です(どうしても市役所の車を借りなけばならんわ)。ざっとみで、1000人/日となる。高樋沿いにある友好的な村の竹林を使わせてもらえばすこしは楽ですが。
素材をそろえたあと、敷設には4日間。ドリル他の工作機材、ロープが必要。その費用に100万円はかかるだろう。
そのため、ボランティアを200人動員し(タケノコ狩りのときは200人近く来るそうです)、途中で帰る人がいなければできるかもしれない(実際やるとすれば1年以上掛かるんじゃないですか)ということでした。
しかし、この時代は人件費は安いし、上からの命令もしばりがつよかったはずで、一族郎党、親類縁者もふくめて、奮闘努力すれば、1週間ほどでつくることも可能だったかも知れません。それにしても、難波宮でつい自慢話をしてしまったオヤブンの尻ぬぐいをしなければならなかった配下たちの苦労がしのばれます。
(稗田阿礼になった気分がしているカンチョー)
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