写真展示のむずかしさ (2)

写真を扱うむつかしさについて前回は利用者側のからの意見をのべましたが、使われる側からの問題もあります。今回の騒動?にあたって情報工学の久保先生にききました。

みんぱくには大きな写真のストックがあり、現在その組織化につとめています。学術的なものについては、名誉教授などの調査資料のデータベース化がすすんでいます。(個人的に)許可さえ得られれば、公開することになるとおもいます。

今回のウメサオタダオ展では、みんぱくの公的資料のほかに、 膨大な個人、家庭その他の写真があることがわかりました。これらも、展覧会をきっかけにみんぱく資料としてまとめられる事になると思います。デー タベース化されれば、使用者側の要求にしたがい、出し入れは簡単になると思います。しかし、組織とその維持が必要なので、どうしても費用がかかるようになるでしょう。NHK、大手の新聞社、出版社ではそれがおこっているのでしょう。

個人の場合は、今までだと、あれはどのアルバムにあったかなーと見つけるのが結構大変ですね。うまく使えるかどうかは、人によるでしょうが、便利 なパソコンのソフトをつかえばやれるとおもいます。デジカメ、メモリー、ITの発達によって点数が大幅に増えているのが問題ですがね。

画像情報処理屋からいえば、実は写真も記録も同じことです(本や雑誌については図書館という立派な装置がありますが)。いま、「リポジトリ」という公文書や報告書などの本に順ずるものを、ベータベースして活用する仕掛け作りが学会の話題になっています。現実に、このあいだ大阪で考古学の報告書のリポジトリをつくる研究会があり、一部が公開されていますよ。これによって、埋蔵文化財機関の仕事の成果と意味が実証的に問われる事になるでしょう。

そうなのか、記録は紙からデジタルへ、時代は大きく動いているんだ。そういえばすいはくにも、たくさんの写真記録がある、あれもデジタル化しなく ちゃならんし、狭いスペースなのにチラシや図録、報告書が山ずみになっている。ナンギな時代になったものだと考え込んでしまいました。

(カンチョー)

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