さわる実験講演 女神の旅

1月14日(日)午前10時から、カンチョーのさわる実験講演「女神の旅」がありました。今回は、パワポはつかわない!視覚ではなく、触覚をつかって理解してもらおうという試みです。

まずカンチョーが、ずらりと並べられたレプリカの女神を前に、I 女神像の歴史、 II なぜ「女」をつくったのか、III ヴィレンドルフのヴィーナスと縄文土偶 の話をしました。

画像

女神たちのラインナップをご紹介すると・・・

ヴィレンドルフ(オーストリア)、レスピューグ(フランス)、ドルニ・ヴェストニッツェ(チェコ)のヴィーナス、ブラッサンプイの婦人(フランス)、シベリアのマリタ遺跡出土の女性像と鳥型の像・・・

日本最古といわれる粥見井尻遺跡(三重県)の土偶、三内丸山遺跡(青森県)の板状土偶、縄文のヴィーナスといわれている国宝の棚畑遺跡(長野県)の土偶、(レプリカは実物の半分ぐらいでしたが)西ノ前遺跡(山形県)の土偶、そしておなじみ亀ヶ岡遺跡(青森県)の遮光器土偶・・・

「初期の土偶は、稚拙だからああいう形をしているのではない。(アフリカの、かつてはホッテントットと呼ばれていた人たちのような)臀部の大きな体型を写実的に表現していると考えられる」ので、そのシルエットと立体化した像も。臀部が大きいのは、そこに脂肪がたくわえられているから。饑餓におちいりやすい狩猟採集時代には生存に有利だったため、理想的な女性の体型として表現されていたのではないか、ということです。

・・・ほかに、シバ神像、裸婦像、シェーの埴輪、and 太陽の塔(?!)

画像

手にとってみました。

画像

そのあと、人類の進化に詳しく、実際にレプリカを制作した堀江保範氏が、カンチョーの話だけではわかりにくかったところを補足したり

画像

安芸早穂子画伯がアーティストの立場から女神像についてコメントをしました。

画像

最後に、「さわる講義」について、民博の広瀬浩二郎先生が講評。

画像

「少人数ならば、モノを回してもそれほど時間はかからないが、多人数を対象にしたときは時差が大きくむずかしい。視覚を対象にしたパワーポイントような技術が、触覚に対しても開発できないだろうかと、期待している。たとえば、各聴講者の手元に設置できて、3次元の形があらわれる機械(←2次元のものはあるそうです)ができるといいと思う」と話されました。(こぼら)

コメント

タイトルとURLをコピーしました