歴史講座「水辺の環境と生業」

8月18日午前10時半から博物館の藤井学芸員の歴史講座「水辺の環境と生業」がありました。

画像

旧吹田村は古来から神崎川の増水と堤防決壊による水害のくりかえしだった。
常に湿地状態だったので冬に麦や菜の花を植えるといった二毛作はできなかった。
そのような条件のもと稲作をする場所、魚が泳ぐ場所があり、田んぼに飛んでくるカモ類は糞が肥料になりカモ猟もおこなわれた。さらにスイタクワイといった半栽培植物も育てていた。稲作の不安定さを漁労や水鳥猟など複数の生業で補っていた。

画像

やがて江戸時代ころから稲作へ特化してくると水田の中に上記複数の生業をとりこんできた。つまり
①畔豆:あぜに豆を植える。
②畑作:夏場に稲、冬場に大麦・小麦・なたねなどを栽培する=二毛作
③水田漁労:水田や水路、ため池ではフナ、コイ、ドジョウ、ナマズ、タニシ、エビ、カニなどの漁労が盛んだった。
④水鳥猟:冬はカモなどを取った。

画像

どんじ祭りは『まつる(お祭りする)ことで荒れる洪水の神(水神)を鎮め、稲の実りをもたらす水神へと、変格させた行為(儀式)』だそうです。

2012年度夏季特別展プログラムはこちらから

(おーぼら)

コメント

タイトルとURLをコピーしました