影武者の年頭所感

甲午の新年おめでとうございます。旧年中はお世話になりました。

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        <新芦屋古墳の副葬品馬具を復元したロビー展示>

さて、今年のNHK大河ドラマは「軍師 官兵衛」です。戦国物に再帰ですね。企業戦士たちの関心をよぶこと、たぶん請け合いでしょう。その分、女性軍の支持を失うかもしれません。でも、主役の岡田准一は女性にも人気が高いという評判です。わたしとしては、戦国時代と現代がどうタブってくるのか、楽しみでもあります。

吹博は軍事組織ではありませんが、仮に主君を館長としましょう。旧カンチョーからひきついで3年目となりますが、お家は安泰でしょうか。これからその影武者が年頭の所感を述べさせていただきます。

家臣団のなかで女房役は副館長です。小言をならべたり、口うるさいのはお役目です。日本企業における副の役割りは、経営(人類)学の掟によると、「根回し」や「弾よけ」です。より学術的には補佐、代行、支援…となります。それらを万遍なくこなしたうえ、とりわけ昨年11月に実施した「北大阪ミュージアムメッセ」での勲功はあっぱれでした。

学芸員はお世継ぎです。男児が4人、女児が1人います。長男は上記のとおり女房役兼任で、民俗部門は留守がちでした。たほう長女は歴女です。昨年の行基展で味をしめ、自信をつけました。次男は考古学少年です。今年は瓦展の屋台骨を支えますが、瓦礫とならないことを祈るばかりです。三男は行動的なやんちゃ坊主です。「交通の20世紀」展では鉄ちゃんと遊び、となりの道路族にもなわばりを広げました。遊び仲間を訪ねて3000里、ブエノスアイレスの手前のリオデジャネイロまで遠征もしてきました。四男はお絵描きが好きです。昨年は旧気比家の名品を蔵から引っぱり出しましたが、今は旧西尾家の逸品に夢中です。そうそう、もうひとり、預かりの養子がいます。「むかしのくらしと学校」展が担当です。これから連日、吹田の小学3年生がかわるがわる押しかけてきます。稲こき体験も含まれていて、冬場に“農繁期”をむかえます。目下、その受け入れに余念がありません。

吹博には文化財を保護する部署もあり、博物館とはいちおう別組織ですが、兄弟分のような関係にあります。昨年は五反島遺跡を発掘し、貴重なお宝をたくさん見つけました。くわえて「分家」のような旧中西家住宅と旧西尾家住宅があります。本家と2分家からなる一族は年に一度、忘年会という名の血縁の宴をもうけています。

地縁の集まりとしては北大阪ミュージアムネットワークがあります。51館に増えましたが、ふだんは「隣は何する人ぞ」といった関係でしかありません。これではいけない、もっと連携を深めようではないかという声が上がり、ネットワークが組まれ、メッセが企画されました。メッセは出店をだす地縁のお祭りのようなものです。しかし、共通の学術的課題―謎の木室古墳など―を探究すると、シンポジウムも盛り上がることがわかりました。http://www.suita.ed.jp/hak/kanchou/kanchou.html (2014年1月5日掲載分)

地縁、血縁とくれば次は社縁です。社縁はふつう会社縁のことを指しますが、発案者である文化人類学者の米山俊直によれば、もともと「結社縁」を意味していました。ボランタリーな講や組がそのモデルです。吹博では展示ごとに委員会がつくられます。夏季展やニュータウン展、そして「むかしのくらしと学校」展の主催・支援組織が「結社縁」にほかなりません。吹博の強みは社縁がいくつもあり、プロジェクト方式での結束が比較的うまく機能しているということです。ただし、強みは時として弱みにも通じ、その弊害をどう乗り越えるかが課題となっています。

社縁の次に「友縁(ゆうえん)」があります。これはわたしの造語ですが、friendshipの訳語でもあります。利害と理屈を越えた個人と個人のパーソナルな人間関係を指します。同窓生や元同僚、趣味の仲間、あるいは学芸員同士のお付き合いのある種のものも、この「友縁」に入るでしょう。「友縁」は時に「遊宴」にもなりますが、「友情出演」をたのめるような貴重な関係です。

弁慶の泣き所は向こう脛です。吹博の場合、それは地域の歴史系博物館に共通する弱点でもありますが、自然系の資料と学芸員の欠如が筆頭にあげられます。自然や環境をとりあげる夏季展は市民のボランタリー精神で乗り切ってきましたが、今年はさらなるレベルアップが要請されています。

最後に、吹博にも黒田官兵衛は御座候。お家は当面、安泰と見え候。ご安心召され~い。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

(アルプスの少年)

コメント

  1. てつ より:

    新年おめでとうございます 年末より6この年6度目の青春18切符の旅にて海を渡り、高松にて蕎麦屋を手伝い
    岡山にて年越しです。昨年夏に18切符、呉の旅の帰り、
    改修工事中の姫路城に寄り、黒田官兵衛に触れました。
    さて、今年はどんな旅に出るか
    今月、14日からシーズンオフの屋久島をみてこようと思います。勿論、無料航空券にて
    今年もよろしく!

  2. てつ より:

    あ~あ もう一月も最終週 あんだけ人気のあったこのブログも更新もコメントもなく‥新年なんて、初夢コメント合戦になってたぐらいなのに**時代の流れ で済まされちゃうのかな?日に何度も更新され、閲覧カウントキリ番狙ってた頃が懐かしくおもいます。すいはくブログおもっきり宣伝しただけに、さみしいな!てつ

  3. アルプスの少年 より:

    同感です。人気の絶頂期を知らない世代なので、なさけない。おおぼらさん、こぼらさん、右や左の檀那さま、八百万の神さま、エンジンかけ直してくださ~い!

  4. てつ より:

    昨日、千里プラザで居酒屋たんぽぽのマスタージョーさんと偶像お会いしました。吹田図書館ではあのひと、メイシアターではあのひと。会うたび、ブログ更新、最近ないね、と言われます。僕にはそれを伝えることしかできません。造る責任、続ける責任。「このブログいいよ、見てね」と誘った人、数百人、いや千人に近いかも、どこにもない素晴らしいブログなのに、新しいアイテムが出たから(FacebookやTwitter、LINE他)滞る‥悲しすぎます。すいはくブログファンの てつ

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