5/13・椎名誠氏講演 ~わしも環境を考えるのだ~

作家・椎名誠氏の講演
「わしも環境を考えるのだ」~あのとき海・山・川は美しかった~

500名ちかくの参加希望をいただき、博物館では入りきれない状況になりました。応募の方全員に参加してもらいたいという市民委員会の願いを、佐井寺中学校が受けとめてくださり、体育館をお借りすることができました。

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朝から降りつづく雨のなか、佐井寺中学校生たちが、体育館のマット敷きや椅子のセッティングまで手伝ってくれました。

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椎名氏は、博物館につくとすぐに「千里ニュータウン展」を、ていねいに見てくださいました。

そのあと、佐井寺中学体育館に移動して、2時から講演がスタート。待ちにまった椎名氏が現れると、500人近い参加者のざわめきがピタリとやみました。そして、千里ニュータウン展の感想からお話が始まりました。

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60年代の懐かしいモノを見てきて、いいなあと思いました。日本各地を旅するなかで、ここと同じ時期に、お金をかけて建てられた仰々しい博物館や郷土資料館に出会います。しかし、子どもには難しく、怖くて入れないなんてことも多くて、矛盾を感じてきました。

市民が自分たちで企画をたて、自分たちで展示するというのは、めったにないこと。もしかすると、この方法は、日本中の一つのリーディングケースになるのではと、瞬間的に思いました・・・と嬉しい言葉をいただきました。

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つづけて、世界中の先進国や発展途上国への旅をとおして感じた、日本のヘンテコさを説明。経済的には先進国だけれど、状況的には先進国とは思えない、先進国と途上国の中間くらいに思うとのこと。

旅で訪れたアマゾン川、メコン川、黄河でのエピソードを披露して笑わせながら、川はその国のイデオロギーが表れる、川をみれば、その国がわかると、するどい指摘がでました。

日本の川は、ダムをつくり、護岸工事をし、金稼ぎの温床になりはてている。川のそばに工場を建てても OK で、川をめぐる工場廃水問題が山積みの状況。海もテトラポッドだらけにして、政治家や建築業界の金儲けの対象になっている。知恵のない巨大繁栄は犯罪だと思うと・・・

日本は、豊かな自然に恵まれすぎて、その大事さに気づいてこなかったのではないだろうか。環境を考えるのは、日本では始まったばかりでしょう・・・と講演をしめくくられた。

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講演のあとは、5月15日発刊の新作『波切り草』のサイン会へ。100冊限定に希望者は、なんと160人!くじ引きで100名の方を選ばせていただき、博物館講座室を使ったサイン会。ハズレてしまった60名の方には、ごめんなさい・・・

また、サイン会場には、阪口吹田市長も参加されました。

(広報@おーちゃん+おかきた’まり)

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