「千里の竹」展 ごあいさつ
吹田市立博物館館長 小山修三
竹は、食用の筍のほか、日用雑貨や、生産具、建材、燃料、年中行事につかわれます。それだけでなく、絵画、和歌、民話にも登場し、私たちの心、生活や風景のなかに深く入り込んでいます。
歴史を調べてみると、古代はほぼササ類だけしかありません。普通タケだと考えているマダケ類は奈良時代頃に日本に持ち込まれ、中世になって定着したことがわかります。モウソウチクは、江戸時代中頃に移入されたものです。
そして現代。私たちと竹の関係は大きく変化しています。プラスチック製品が氾濫し、燃料は石油やガスにかわり、安価な外国製品が大量に入ってくるようになりました。そのため人の手を離れたモウソウチクが猛烈に繁茂して里山を荒らし、大きな環境問題となって「竹害」が叫ばれているのです。
千里の竹林は、「21世紀に残したい日本の自然100選」(1983)や「大阪みどりの百選」(1989)に選定され、多くの人々に親しまれています。この展示は竹を愛し、誇りとする市民の皆さまの協力をえて企画しました。竹を生かすのか殺すのか。その未来の姿を考えるきっかけとしていただければ幸いです。
◆7月5日(土)オープニング◆
午前11時~11時30分
「こども劇かぐや姫」
南が丘保育園児の皆さんがかぐや姫の劇を行います。
出演/南が丘保育園年長組園児
(写真はこども劇の練習風景)
7月5日(土)~7月6日(日)終日
七夕飾り
笹に七夕の飾り付けをします。ご自由に参加ください。
◆7月6日(日)講演会◆
午後2時~
「竹の未来を語る」
株式会社タケックス・ラボ代表取締役 清岡久幸(くみ)氏
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