明後日(25日)午後2時から、すいはくで「野生動物の反乱」と題してご講演いただく河合雅雄先生は、学者としての大きな業績もさることながら、すぐれた児童文学者として知られています。その代表作が『少年動物誌』。
マサオ少年の篠山での日々が、動物をとおして描かれています。今の河合先生からは、子どもの頃、病気のためにほとんど学校に行けなかったなんてとても想像がつきませんが、この物語を読んでいると、それも悪いことではなかったかのように思えてきます。動物と濃密に向き合った体験があってこそ書ける描写が多く、一つ一つのエピソードの個性的なおもしろさといったら、ありません。この本に、子どもの頃に出会いたかったなあ!
(こぼら)
初版は、1976年。現在、福音館文庫から発行されています。
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